日本化薬コード・オブ・プラクティスに基づくコンプライアンスの遵守

「日本化薬コード・オブ・プラクティス」の制定

製薬企業はその事業活動において常に高い倫理性と透明性を確保し、医歯薬学系の研究者や医療関係者、卸売販売業者、患者団体等といった社外のステークホルダーと相互の信頼関係を構築し、倫理的で患者の立場に立った最適な医療が行われるように努めることが求められています。

2013年に日本製薬工業協会(以下、製薬協)は「IFPMAコード・オブ・プラクティス」の趣旨に沿い、会員会社の全ての役員・従業員と研究者、医療関係者、患者団体等との交流を対象とした「製薬協コード・オブ・プラクティス」を策定しています。

日本化薬は自らの行動がこの製薬協コードの趣旨に則った行動であるかを判断する基準としてプロモーションに関する方針「日本化薬コード・オブ・プラクティス」を制定しています。我々の事業活動の根幹である企業倫理、コンプライアンスの周知徹底をより明確にし、高い倫理観を持ってこれを遵守し企業活動を推進しています。

責任ある医薬品情報提供およびマーケティングの実施

倫理的マーケティング活動の基本的な考え方

「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、独占禁止法等関係法規、「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」および「製薬協コード・オブ・プラクティス」、「医療用医薬品製造販売業公正競争規約」等の自主規範を遵守し、医薬情報を適切な手段で的確かつ迅速に提供・収集・伝達し、医薬品の適正使用を推進するため、「日本化薬医薬事業部医療用医薬品プロモーションコード」を定めています。
「日本化薬医薬事業部医療用医薬品プロモーションコード」は、関係法規等を遵守するために制定されている「公正販売活動指針」および「IFPMAコード・オブ・プラクティス」に準拠する「製薬協コード・オブ・プラクティス」を踏まえて社内規程として策定しました。
また、当社は営業部門およびメディカルアフェアーズ部から独立した医薬情報監査部を設置しています。医薬情報監査部は、全社およびグループ会社を含め医薬事業に関わる倫理規範および販売情報提供活動ガイドラインの遵守業務に関わるすべてを統括して円滑な運営・管理を行うために、販売情報提供活動の監督指導、モニタリング、教育・研修などを実施しています。
さらに、営業部門、メディカルアフェアーズ部門だけでなく医薬情報監査部も、1年に1回、監査部の監査を受けています。監査部は社長直轄の組織で、内部監査規程に沿って監査対象となるあらゆる組織の支配や統治を受けずに、業務活動状況を合法性と合理性の観点から検討・評価し、その結果に基づく情報の提供、改善・合理化への助言、提案をしています。

コンプライアンス遵守に関する具体的な取り組み

医薬品の情報提供活動と透明性の確保

医学・薬学・医療工学の進歩と公衆衛生の向上は、研究者や医療関係者等との交流及び患者団体との協働の上に成り立っており、これらは倫理的かつ誠実なものであることについて説明責任を果たす必要があります。そのためこれらに関わる資金提供にあたっては「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」、「企業活動と患者団体の関係の透明性ガイドライン」に基づき自社の指針のもと、企業活動の透明性情報を毎年当社のホームページ上で公開しています。

医薬品等情報資材の作成・検証・提供に関する取り組み

情報資材等は、医療用医薬品の適正使用における極めて重要な医薬品情報の提供手段となるため、記載内容は科学的根拠に裏付けられ、かつ、正確、公平で客観的に作成・使用される必要があります。そのため、日本化薬は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下、医薬品医療機器等法)」、「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」、「製薬協コード・オブ・プラクティス」、「医療用医薬品製品情報概要等に関する作成要領」等に準拠した審査手順書を定め、社内メディカルドクターを含む各専門委員から構成される審査委員会で適切な審査を行っています。販売情報提供活動においては「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」から逸脱がないよう社内モニタリング体制により監督・指導を行っています。

従業員に対する継続的な教育研修の実施

高い倫理観を持った企業活動の継続の為には「日本化薬コード・オブ・プラクティス」の理解が必要です。日本化薬では製薬協のコード理解促進活動を支持し、全ての役員・従業員を対象に、各部門・職場で目標とする企業活動の適正化に向けた具体的な項目を設定し、その事業場に応じた教育研修を定期的に実施しています。

「日本化薬コード・オブ・プラクティス」におけるコード・コンプライアンス委員会の役割

医薬事業部におけるコンプライアンスの推進を図るとともに「医薬品医療機器等法」、「独占禁止法」等の関係法規、「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」等のガイドライン及び「医療用医薬品製造販売業公正競争規約」、「製薬協コード・オブ・プラクティス」等の業界自主基準を遵守するための社内体制を確立する機関として、日本化薬では医薬事業部コード・コンプライアンス委員会(以下「本委員会」という。)を設置しています。

本委員会は、医薬事業部におけるコンプライアンスの推進を図るとともに「日本化薬コード・オブ・プラクティス」のもと、ステークホルダーとの交流において、関係法規・自主基準を遵守するために必要な社内運用規程・手順書等を制定・改正し、その周知徹底と定着を図る事を目的としています。
医薬関係法規、医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドラインおよび重大なコード違反が発生した場合、発生事案の対応と再発防止策の検討及び決定を行い、また透明性ガイドラインを含むコード違反やコンプライアンス違反が確認された場合には、本委員会を開催し再発防止策の検討及び決定を行っています。

国外における活動への対応について

国外の医療関係者への医薬情報提供や国外で開催される講演会・学会等に国内の医療関係者を招へいする場合、また、国外の子会社が当該国で活動するにあたり、ライセンス契約や代理店契約に基づき国外のライセンシーや代理店を当該国での活動に従事させる場合であっても「日本化薬コード・オブ・プラクティス」を尊重するとともに、当該国の関係法規に加えて、当該国に製薬団体のコードがある場合はそのコードを、かかるコードが無い場合には「IFPMAコード・オブ・プラクティス」を遵守しています。

医療アクセスの拡大

医療品アクセス向上に関する考え方

日本化薬の医薬事業はありたい姿を「優れた医薬品・機器等を開発し、新たな診断、治療機会を提供する。バイオシミラー製剤およびジェネリック医薬品を安定的に供給し、人々の健康に寄与する。」としています。医薬品アクセス向上のために以下の課題に取り組んでいきます。

  • 医療機関に対して品質・有効性・安全性のデータを適正に提供
  • 高品質で経済性のあるバイオシミラーの安定的な供給によって、患者様の薬剤費負担の軽減やバイオ医薬品への治療アクセスの改善
  • 発売したジェネリック医薬品・バイオシミラーの適正使用を促進するために、先発医薬品との「効能又は効果」や「用法及び用量」の不一致を解消する取り組みに加えて、製剤として新たに「効能又は効果」や「用法及び用量」を取得する取り組みを実施
ページ先頭へ