財務戦略

取締役常務執行役員 グループ経理本部長
(セイフティシステムズ事業本部管掌)

石田 由次

安定した財務基盤を最大限に活かし、
成長する領域への積極的な投資を通じて、
持続的な企業価値の向上を目指します

取締役常務執行役員 グループ経理本部長
(セイフティシステムズ事業本部管掌)

石田 由次

持続的な成長に向けた財務戦略

 日本化薬グループは、強みである強靭な財務体質を一定水準で維持しつつ、現在の事業ポートフォリオにおける成長・イノベーションに向けた積極的な投資を行うとともに、2030年度中期環境目標の達成に向けた気候変動対応や、既存事業とシナジーのある新たな成長の芽となる事業にも積極的な投資を行い、日本化薬グループのありたい姿の達成とその後の更なる成長を目指します。
 成長投資に必要な資金については、資本コストを勘案し、社債、借入などによる資金調達を行っていきます。また、最適資本構成を意識したバランスシート経営にて経営資源を適正に管理し、市場環境の変化や事業等のリスクに柔軟に対応できるように、強固な財務基盤を構築しています。信用格付けの客観的評価としてR&I(株式会社格付投資情報センター)の評価結果を維持しながら、企業価値の向上に注力してまいります。

日本化薬グループの財務方針

 3カ年中期事業計画 KAYAKU Next Stage の2年目となる2021年3月期を終えて、新型コロナウイルス感染症拡大の影響についてまだ予断を許さない状況が続いていますが、主要3セグメントによるバランスの取れたポートフォリオを維持していく方針に変わりはありません。製品需要動向を注視しながら事業発展のための資金調達および研究開発・設備投資を行うこと、状況に合わせて財務基盤となる経営資源を適正に管理すること、資本コストも意識した財政計画を進めることを財務方針の3本柱として、適正な財務状態を維持しながら事業活動を活性化し、企業価値の最大化を目指します。

財務基盤となる経営資源の適正管理

 日本化薬グループは、キャッシュ・フロー経営を重視し、バランスシートマネジメントに努めています。CSR重要課題(マテリアリティ)として掲げた「経済パフォーマンス」のKPIであるROEは、持続的な企業価値の向上を鑑み 8%を当社グループとしてあるべき水準と考えています。
 新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けた2021年3月期末のROEは5.8%でした。中長期的な事業の成長による増益を目指すとともに、運転資本である営業債権および棚卸資産については、サイトの短縮や適正管理を目指します。
 政策保有株式については毎年検証を行い、継続して保有する必要がないと判断したものは、市場への影響を考慮しつつ売却していきます。その他、主に工場跡地等の遊休資産圧縮の適切な時期を検討するなどの取組みを加えながら、適正な現金同等物を保有した経営を推進し、総合的にあるべきROEの水準を目指してまいります。

資産推移 キャッシュ・フロー推移

株主還元について

 当社は、株主の皆様への利益還元を重視しております。
 安定的かつ継続的な利益還元と内部留保を勘案し、配当性向は当期純利益の40%程度を中期的な目標としております。内部留保は成長する事業への投資や研究開発費などへ充当し、企業価値を高めてまいります。
 2021年3月期の年間配当金は1株当たり30円で、配当性向は40.7%となりました。2022年3月期も、中間配当金15円、期末配当金15円とし、1株当たり年間配当金30円を維持する予定としています。また、株主の皆様との価値共有を目的の一つとして、6月に当社の取締役・執行役員を対象とする譲渡制限付株式報酬制度を導入し、2021年8月に当社株式 88,067株を譲渡制限付き株式報酬として処分いたしました。また、2021年5月から2021年9月にかけて自己株式の買付を実施し、合計263万株(自己株式を除く発行済株式総数の1.54%)の自己株式を取得しました。

グループ経理本部の「ありたい姿」

 経理部と情報システム部から成るグループ経理本部の「ありたい姿」は、積極的投資を支える財務基盤の強化によって事業の成長に貢献すること、全てのステークホルダーに資する適時・適切な情報の開示を進めること、日本化薬グループ各社の財務・経理面でのコントロールに加えデジタルトランスフォーメーション(DX)により、事業のイノベーションのトリガーとなることです。
 まずは、IoTやAIの活用で、製造部門における製造工程のレベルアップや設備保全の効率化、製品開発のスピードアップ、営業部門での顧客とのコミュニケーションチャンネルの拡大、管理部門の業務の効率化など、既存事業のレベルアップ・効率化からスタートし、情報システム部を中心に新たなビジネススキームの創出に向け社内のDXに取り組みます。
 また経理部門として、ITの活用によりグループ全体の業務の効率化を図るとともに、適切な経営指標による事業の効率化・資源効率の更なる向上に努め、正確な業績情報を適時に開示できる体制の整備を推進してまいります。

株価情報

証券コード(東証一部):4272

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