当社は、企業ビジョンであるKAYAKU spiritのもと、幸せやうれしさを提供できる会社となるためには、多様性や多様な意見・発想が受け入れられる職場風土が重要だと考えております。当社は、性別、年齢、国籍、人種、宗教、障がい、民族、肌の色、文化、思想、信条、政治的見解、性的指向などの多様性を認め、尊重し合い、組織の多様性を重視しています。さらに、当社で働くすべての従業員が採用、昇進・昇格、処遇、教育などの機会を均等に得られる仕組みを通じて、多様性の確保に取り組んでいます。これらの取り組みを通じて、多様な人材を確保し、その多様性を認め合い、自由闊達な議論を促進することで働きやすく働きがいのある職場風土を醸成して、従業員のエンゲージメントを高めていきます。
日本化薬ではKAYAKU spiritの実現を目指し、その行動主体であるすべての従業員が自信と誇りを持ってそれぞれの役割と責任を果たしていけるよう、年齢や性別、学歴にこだわらない職務配置と処遇を可能にした人事制度を導入し、制度として定着しています。また、企業にとって、競争優位性を確保するためには、多様な人材が各々の能力を最大限発揮できる機会の創出が必要であり、そのためには、経営陣を支える企業の中核人材たる管理職においてもその多様性が確保されることが極めて重要です。当社では、女性や中途採用者等でも自発的にチャレンジできる管理職の登用制度を導入しており、今後も継続して中核人材の多様性の確保と育成に努めます。
こちらの表は横にスクロールできます。
サステナビリティ 重要課題 |
目指す SDGs |
アクションプラン | 重要指標(KPI) | 2025年度 到達目標 |
2022年度 結果 |
2022年度 取り組みに関するトピックス |
---|---|---|---|---|---|---|
雇用の維持・拡大と人材育成、人権尊重 |
|
女性管理職比率※ | (単)10%以上 | (単)9.0% |
|
|
障がい者雇用率 | (単)法定雇用率達成 | (単)1.98% | ||||
従業員一人当たり教育研修投資額 | (単)実績を開示 | (単)83,002円/人 | ||||
従業員一人当たり教育研修時間 | (単)実績を開示 | (単)14.9時間 |
企業の主体は「人」です。ものづくりを通じて世界の人々に価値を提供する、その営みの原動力は「人」に他なりません。創立100年を越え、次の100年の日本化薬を担う人材の育成に取り組みます。
職種別、階層別、従業員に応じたさまざまな研修プログラムが用意されており、多くの研修プログラムを通じて、次世代を担うための優れた人材の育成を図っています。
新入社員、入社1年後、3年後、5年目、中堅社員に向けて職務能力に応じた職種別・階層別に研修を行っています。役割や能力の変化を認識し実践につなげ新たな一歩を踏み出せるよう支援しています。
多彩な自主選択プログラムが整備され、個々の従業員特性や職種に応じた、職務遂行のためのビジネススキルや問題解決能力の向上など自己研鑽を支援しています。
次世代のリーダー、次世代経営者候補および上級管理職候補を対象とした選抜プログラムにより次世代経営者の育成を目指します。
名称 | 内容 | 日数 | 受講人数 |
---|---|---|---|
新入社員研修 | 新卒採用者を対象とした導入研修 社内ルール、事業概要、ビジネススキルの教育 |
10 | 46 |
入社1年後研修 | 業務遂行能力の向上と自律的にキャリアを歩むための課題確認および行動計画の策定 | 3 | 65 |
入社3年目研修 | 業務遂行能力の向上と組織の中核として、常に成果を生み出だすためのキャリア開発計画の策定 | 3 | 64 |
キャリア・プレゼンテーション | 入社以来の自身のキャリアを発表し、同期およびその他の社員と活発な議論を行う | 2 | 25 |
入社5年目研修 | 主体性を高める手法、影響力の発揮の仕方を学び今後の自身のキャリア形成に活かす | 2 | 27 |
コミュニケーションスキル強化研修 | 中堅社員として、組織内で業務を能動的に進めるために必要とされるコミュニケーション能力の向上を図る | 3 | 14 |
中堅社員研修 | 中堅社員としての役割と変化に主体的に取り組む重要性を認識し、今後の自身のキャリア開発に活かす | 4 | 53 |
通年採用者向け人事研修 | 中途採用者を対象とした導入研修 社内ルール、事業概要の教育 |
1 | 57 |
名称 | 内容 | 日数 | 受講人数 |
---|---|---|---|
対人対応力向上セミナー | 相手のスタイルに合わせたコミュニケーションスキルの習得 | 2 | 15 |
問題解決力向上研修 | 的確な判断や問題解決を行うために必要な合理的な思考プロセスの習得 | 3 | 20 |
マーケティング研修 | マーケティングのフレームワーク、分析手法の習得 | 2 | 18 |
ロジカルコミュニケーション研修 | 論理的思考による情報伝達スキルの向上 | 2 | 17 |
経営シミュレーション研修 | 経営指標の理解と会社経営のプロセス習得 | 3 | 10 |
名称 | 内容 | 日数 | 受講人数 |
---|---|---|---|
ビジネスリーダー養成コース | 企業家精神に溢れ、近未来を見通して行動する変革型リーダーの育成 | 3 | 15 |
新任管理職研修Part1 | 新任管理職を対象とした導入研修 役割と求められる能力・知識の習得 |
2 | 35 |
新任管理職研修Part2 | 新任管理職を対象とした導入研修 マネジメント・コミュニケーションの習得 |
2 | 46 |
日本化薬経営スクール(隔年で実施)※ | 次世代の経営幹部候補が対象 未来洞察力や戦略&シナリオプランニングを通じた経営戦略策定、企業経営に必要なスキルの習得と経営者マインドの醸成 |
10 | - |
上級管理職候補(隔年で実施)※ | 将来の上位管理職候補が対象 リーダーシップ、事業管理力、経営リテラシー等を学ぶ |
4 | - |
指標 | 対象範囲 | 単位 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
正社員一人当たり研修時間 | 単体 | 時間 | - | - | 14 | 13 | 15 |
総研修時間 | 単体 | 時間 | - | - | 29,156 | 27,092 | 31,045 |
正社員一人当たり教育研修投資額 | 単体 | 円 | 87,195 | 76,122 | 35,706 | 66,606 | 83,002 |
日本化薬の人事評価制度の基盤となるのが「業績評価」です。「業績評価」は全従業員を対象に、まず年度初めに各従業員が担う役割と責任に応じて職務を設定します。職務を遂行する中で、年度ごとの業務目標を上司との面談により設定し、1年間でその遂行を目指し業務に就きます。半期に1回「期中成果目標達成度」について上司と進捗状況を確認します。年度が改まり次第、上司との面談で1年の業績を振り返り評価を決定し、次年度の目標を設定します。評価は賞与に反映します。
管理職を除く従業員の人事評価制度は「業績評価」「チャレンジ評価」「プロセス評価」の3つで構成されています。「チャレンジ評価」は自主的に設定した目標の達成度を評価し、「プロセス評価」は目標の遂行にあたりその過程を評価します。
会社の成長と自己の成長につなげることにより、会社の成長と従業員一人ひとりの自己実現を一致させ、また目標の達成度だけでなくプロセスを評価することで、業務に対するモチベーションを上げ従業員のエンゲージメントを高めることを目指しています。
日本化薬では激変する経営環境変化に柔軟に対応するため、要員の補充が必要な職場とその職場で働く積極的な意志と能力を持つ従業員のマッチングにより適材適所な要員配置を行い業績向上につなげることを目的に社内公募制度を導入しています。
意欲ある従業員に対し挑戦の機会を設けることで従業員のキャリア自律を促進し、従業員のキャリア支援、ワークエンゲージメントの向上にもつなげています。
女性の管理職登用は、「ダイバーシティ」の推進に向けた取り組みの結果であると捉えております。全管理職に占める女性の割合は2023年3月末時点では、9.0%(前年度9.0%)まで向上してきました。2024年度末には女性管理職比率10%達成を目標としています。今後も継続的・発展的に女性の活躍を推進していきます。
日本化薬では障がいを有する方の雇用にも取り組んでおり、2023年3月末時点で、障がいを有する方45名を雇用(障がい者雇用率1.98%)しています。社会的には、積極的な雇用が要請されていることから、特別支援学校との連携(協働)等により知的障がい者の継続的採用を実施するなど、法定雇用率の確保は元より、障がいを有する従業員が働きがいを感じ、活き活きと能力を発揮できる環境の整備と、職域の開拓・拡大に継続的に取り組んでいきます。
指標 | 対象範囲 | 単位 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
障がい者雇用率 | 単体 | % | 1.82 | 1.97 | 1.90 | 1.99 | 1.98 |
(法定雇用率) | % | 2.2 | 2.2 | 2.2 | 2.3 | 2.3 |
2006年4月より、定年到達者の再雇用制度として「日本化薬シニアパートナー制度」を導入しています。この制度は定年到達後も心身ともに健康で、働く意欲がある方が、これまで培ったキャリアやノウハウを十分発揮し、活躍していただくことを目的とした制度です。ご本人より勤務地、職務内容、勤務形態に関する希望を聴取していますが、制度導入以来、再雇用希望者のほぼ100%が希望通りに再雇用され、ほとんどの方が65歳まで活躍されています。
指標 | 対象範囲 | 単位 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
定年退職者再雇用 | 単体 | 人 | 42 | 61 | 42 | 22 | 29 |
定年退職者再雇用率 | 単体 | % | 82.3 | 89.7 | 95.4 | 84.6 | 85.2 |
ダイバーシティ推進の1つとして、日本化薬グループの日本人従業員だけでなく、海外グループ会社の現地スタッフが、よりグローバルな環境下で活躍できるよう取り組んでいます。グローバル人材育成プログラムとして、若手の語学力のボトムアップや中堅社員のグローバル業務推進力を強化する研修、海外語学留学プログラムなど語学力や異文化適応力の向上を図ることで、グローバルな視点を持って活躍できる人材の育成に努めています。また、教育研修だけでなく海外グループ会社と日本拠点との人的交流を積極的に支援し、さまざまな国の文化やビジネス環境を経験するためのサポート体制を充実させています。
2023年1月9日に、カヤク セイフティシステムズ マレーシア(KMY)より研修生として4名が姫路工場に来場しました。施設部に2週間、製造部に5週間の技術習得を目的に研修を行いました。現在、シリンダー型インフレータは姫路工場で生産していますが、マレーシアの製造拠点へ設備投資と技術移管を行い、グローバル供給体制を確立して需要の見込まれる市場をターゲットに取り組む予定です。人材育成にも力を入れ、有意義な研修になりました。
セイフティシステムズ事業部では、2018年度から姫路工場内の道場にて従業員の教育・訓練を行っています。
道場には、安全・品質のルール(守るべきこと)と禁止事項(やってはいけないこと)を分かりやすく掲示しています。また、機材を揃え、「静電気」等の体感教育を行っています。
さらに、事業部メンバーの現場監督者(中間層)のスキルアップを図るべく、ベテラン従事者が指導員となって、製品・工程および過去トラブルの教育を継続しています。
セイフティシステムズ事業部の海外子会社の道場とも連携を取り、事業部全体のレベルアップを図っています。
カヤク セイフティシステムズ デ メキシコではCOEプログラムを開始して以来COE第1期生(2014-2017年)4名、第2期生(2017年-2019年)4名が卒業しています。
COEとは、Operator(日給社員)を教育・訓練し、正社員(月給社員)に昇格するための育成するプログラムのことで、Operatorのモチベーションを上げると同時に離職率を改善し長期にわたり会社に貢献してくれる社員を育成することを目的としています。
2020年から始まった第3期は当初2021年9月に終了予定でした。コロナ禍によるスケジュール変更にも負けず、参加生11名は2023年8月の卒業に向けて、リーダーシップスキル、チームワーク、問題解決能力について学んでいます。