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中期経営計画KAYAKU Vision 2025(KV25)の2年目にあたる2023年度は、売上高2,018億円、営業利益73億円となりました。KV25 初年度の2022年度は計画に対して好調なスタートを切ることができましたが、2年目は特に営業利益以下の利益面で、当初計画から大きく乖離する結果となりました。現在進行中の2024年度については、計画を売上高2,100億円、営業利益125億円としています。
当社は、収益力の改善・強化を着実に実行してまいります。KV25 最終年度の目標である営業利益265億円の達成には当初計画より時間を要する見込みですが、早期に達成できるように以下に取り組みます。
このKV25 期間では、研究開発投資+設備投資+機動的アロケーションで総額2,000億円規模の枠を設定し、2025年度以降も見据えて、積極的に投資を行っていきます。
サステナブル経営を推進するKV25の全社経営目標として、創出する経済的価値と環境・社会的価値のKPIを設定しました。
経済的価値においては売上高・営業利益の他にも、資産効率の改善によってROE8% 以上を達成することを目指します。また、ROIC(投下資本利益率)を経営指標として取り入れて、部門別の評価管理により資産効率の向上を図ります。
環境・社会的価値においては、気候変動対応のため2030年度に向けて温室効果ガス排出量を2019年度比で32.5%まで削減し、長期的には2050年度のScope1 カーボンニュートラルを目指していきます。
また、各事業から「デジタル社会の実現」「健康な社会の実現」「命を守り続ける」「食を支える」という価値を創出し、顧客満足度向上に努めるとともに、サプライチェーンを含む人権DD(デュー・ディリジェンス)の仕組みを構築、継続的に実施します。
最も身近で重要な従業員に対しては、働きやすく働きがいのある職場環境を整備し満足度の向上を図り、女性管理職の比率を上げる等ダイバーシティの推進に取り組みます。
事業ポートフォリオ(重点投資分野・商品群)−KV25 注力事業 −
日本化薬グループは持続的な成長を実現するために、中長期的な視点で製品ごとのポートフォリオを見直しました。事業ポートフォリオ戦略の目的は、成長性のある市場で日本化薬グループの強みを活かせる領域を明確にし、経営資源を重点的に配分することです。
市場の成長性魅力度と収益力・競争力の2軸で3事業領域を製品別に評価し、「重要」「新規/将来性」「基盤」「収益力改善」の4つのカテゴリーに分類しています。「重要」「新規/将来性」事業分野には集中して投資することで収益性の高い事業をつくり、「収益力改善」事業分野は収益をしっかりとコントロールしながら運営するなど、メリハリをつけた経営資源の配分を行います。