ポラテクノ事業は、可視光線のみならず赤外線から紫外線、更にX線も対象とする「光制御ビジネス」に事業領域を拡げ、液晶表示用偏光フィルム、位相差フィルム、プロジェクター用偏光フィルム、X線分析装置用部材、その他精密加工品の製造・販売を行っております。
変化する市場とお客様のニーズにスピーディーかつ的確に応え、社会に貢献することを目指してまいります。

主な製品
有機系偏光板
概要
- 独自に開発した染料、粘着剤が当社染料系偏光フィルムの超高耐久、高品質を実現しています。
- 耐熱性、耐光性に優れ、車載用途や屋外用途に適しています。
- 光学特性に優れるヨウ素系偏光フィルムも製造しています。

染料系偏光フィルム

ヨウ素系偏光フィルム

サングラス用偏光素膜

円・楕円偏光フィルム
偏光フィルムの機能
通常の光(自然光)は360°の方向に振動しながら進んでいます。通過する光の振動を、360°から一定の方向に揃える特性を有するのが偏光フィルムです。右図のとおり、偏光フィルムを一定方向に格子をもつ、微細なフィルターだとお考えください。この格子に対し、並行の振動をもつ光は通過することができますが、そうでない方向の振動を持つ光は通過することができません。このような構造を持つフィルターを通過させることによって光を一定方向に揃えることができるのです。
偏光フィルムの光学特性として、透過率、偏光度、色相の3要素が重要な特性であり、理論的な限界値である透過率50%、偏光度100%に限りなく近づけることが、LCDの輝度、コントラスト等の向上に大きな影響を及ぼすことになります。

偏光フィルムの構造
偏光フィルムとは、主にポリビニルアルコール(PVA)にヨウ素や染料を染色・吸着させ、延伸・配向させ、ある振動方向の偏光のみを通過させるという偏光性能を持たせたフィルムです。さらに、このフィルムの機械的強度を確保するためにTACフィルム等の支持体を貼り合わせたり、保護フィルムを付着させます。
また、偏光フィルムには様々な加工が加えられます。偏光フィルム自体には反射、汚れ、光漏れ抑制といった機能が求められます。またLCD、あるいはタッチパネル、有機ELディスプレイの一部の方式には偏光フィルムに位相差フィルムを貼り合わせた製品が必要になります。
当社はお客様に最適な偏光フィルムを提供してまいります。

製品情報
無機偏光板ProFlux™
概要
液晶プロジェクターの明るく綺麗な表示のために不可欠なのが長時間の高温条件下で機能を発揮・維持できる高耐久偏光板です。年々向上する過酷な性能要求に対応できるのが、無機偏光板ProFlux™です。
無機偏光板ProFlux™はガラスウエハ上にアルミ薄膜を形成し、そこに微細なスリットを入れることによって偏光性能を発生させています。このため、有機系偏光フィルムをはるかにしのぐ耐久・耐光性を有しています。また、可視光のみならず赤外線、紫外線も偏光可能であり、この特性から医療用途、露光装置、生体認証など、様々な領域に用途・可能性は広がっています。

ProFluxウエハ

無機偏光板ProFluxの電子顕微鏡写真

無機偏光板ProFluxは用途に応じて反射型(左)と吸収型(右)をお選びいただけます。
無機偏光板ProFlux™の超高温照射試験の結果比較
染料系偏光フィルム(右)にはバーニング(焼け)が見られますが、ProFlux™(左)には変化が見られません。

無機偏光板ProFlux™赤外・紫外光学特性
赤外・紫外線領域でも偏光性能を有します。

無機偏光板ProFlux™派生技術開発
微細加工技術の応用展開を図っています。

Patterned Polarizer
お問い合わせ先
日本化薬株式会社 ポラテクノ事業
TEL:03-6731-5295