日本化薬グループは企業ビジョンKAYAKU spirit「最良の製品を不断の進歩と良心の結合により社会に提供し続けること」の実現に向けて、環境・社会的価値と経済的価値を創造し、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指しています。
当社は、計画期間を2026~2035年度とする長期経営計画Evolution2035を策定しました。本計画では、環境・社会の変化を的確に捉え、KAYAKUの技術・人材・事業アセットを起点とした価値創出と、挑戦する企業文化の進化を通じて、社会課題の解決と持続的な企業価値創造を同時に実現することを目的としています。
当社では、中長期的な企業価値向上に影響を及ぼす重要課題 (マテリアリティ) を、事業との関連性や社内外の環境変化を考慮し特定しています。長期経営計画の始動に合わせ、ダブルマテリアリティの視点も取り入れ、マテリアリティを見直しました。この見直しでは「環境・社会課題が日本化薬グループに与える影響(ファイナンシャル・マテリアリティ)」と「日本化薬グループが環境・社会に与える影響(インパクト・マテリアリティ)」の両面から取り組むべきマテリアリティを特定し、長期経営計画の基本戦略に組み込みました。当社はマテリアリティを、事業の持続性を高め、収益拡大に資する重要な要素と捉えています。環境・社会的価値と経済的価値の創出の両立を図り、持続可能な社会と長期的な企業価値の向上を実現していきます。
日本化薬グループは、社内外の視点を踏まえ当社グループが直面する課題を的確に把握し、ステークホルダーの期待や要請に応えるために、2019年に初めてマテリアリティを特定しました。その後、2022年にマテリアリティの見直しを行い、2025年にはダブルマテリアリティの視点を踏まえ、再度見直を実施しました。
マテリアリティは、当社の経営状況や社会情勢の変化、ステークホルダーからの要請の変化等を考慮し、当社のマテリアリティがその時代に応じた社会課題に対応できるよう、継続的に見直しを行います。
マテリアリティ見直しを検討するにあたり、環境・社会課題や社会の変化、ステークホルダーからの要請や期待を把握するために、以下のサステナビリティ情報開示ガイドラインの開示要請事項やESG評価機関の評価項目などを参考にしました。マルチステークホルダー視点と投資家視点の双方から注視すべき環境・社会課題を抽出し、テーマ別に分類・整理した結果、26項目の候補テーマに集約しました。
26項目の候補テーマに対し、中長期的な視点で「日本化薬グループが環境・社会に与える影響」に関するポジティブインパクト・ネガティブインパクトと、「環境・社会課題が日本化薬グループに与える影響」に関するリスクと機会を検討し、当社グループに及ぼす影響を体系的に把握・分析しました。
各テーマの重要度は分析結果を踏まえ、「環境・社会課題が日本化薬グループに与える影響(ファイナンシャル・マテリアリティ)」と「日本化薬グループが環境・社会に与える影響(インパクト・マテリアリティ)」の2軸で、評価・マッピングを行いました。
その結果、重要度の高い項目をマテリアリティとして15項目に絞り込み、関連する社会課題をグルーピングすることで、最終的に7項目のマテリアリティに集約しました。

特定したマテリアリティおよび各マテリアリティに対応する指標と目標については、サステナブル経営会議および取締役会において妥当性を確認し、決定しました。
日本化薬グループは、中長期的な企業価値向上を目的に、当社グループが環境・社会に与える影響に関するポジティブインパクト・ネガティブインパクト、ならびに社会・環境課題が当社グループに与える影響に関するリスクと機会を分析しています。
長期経営計画Evolution2035においては、各マテリアリティに紐づく指標と目標を設定し、担当役員の責任のもと、進捗管理と課題のレビューを毎年実施します。
GHG排出により気候変動が進行した場合、環境破壊や健康被害などの深刻な影響を人々に及ぼす可能性があります。一方で、再生可能エネルギーの導入や設備改善により、GHG排出量を削減することで、環境負荷の低減や気候変動が人々の暮らしに及ぼす悪影響の緩和に貢献することが可能です。
リスク
機会
脱炭素に資する製品への需要拡大に対応することで、売上増加の機会が見込まれます。
スクロールできます。
| 指標 | 2028年度目標 | 2035年度目標 | 対象範囲 |
|---|---|---|---|
| GHG排出量 (Scope1+2) ※2019年度比 |
36%削減 | 64%削減 | 連結 |
テクノロジー統括管掌
自社およびバリューチェーンにおける製造・処理過程で発生する有害化学物質や廃棄物の排出により、大気・水質・土壌が汚染され、生態系や人体へ悪影響を及ぼす可能性があります。また、取水・排水に伴う環境負荷の増大により、地域の水資源の枯渇や住民の健康被害、景観の悪化を引き起こすおそれがあります。一方で、製造プロセスの改革により、資源の有効活用や使用量・廃棄コストの削減が可能となり、環境負荷の軽減に貢献することが可能です。
リスク
機会
廃棄物削減やリサイクルの推進により、資源効率の向上とコスト削減につながる機会が見込まれます。
スクロールできます。
| 指標 | 2028年度目標 | 2035年度目標 | 対象範囲 |
|---|---|---|---|
| 重大環境事故件数 | 0件 | 0件 | 連結 |
| 環境法令違反件数 | 0件 | 0件 | 連結 |
| リサイクル率 | 82%以上 | 85%以上 | 単体 |
| ゼロエミッション率 | 0.8%以下 | 0.6%以下 | 単体 |
| VOC排出量 ※2024年度比 |
原単位1%削減 | 原単位3%削減 | 連結 |
| 廃棄物発生量 ※2024年度比 |
原単位1%削減 | 原単位3%削減 | 連結 |
テクノロジー統括管掌
リスク
機会
スクロールできます。
| 指標 | 2028年度目標 | 2035年度目標 | 対象範囲 |
|---|---|---|---|
| 重大クレーム件数 ※損失額1,000万円以上 |
0件 | 0件 | 連結 |
| 重大品質工程異常件数 ※損失額1,000万円以上 |
0件 | 0件 | 連結 |
各事業領域管掌
危機管理委員会委員長
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| 指標 | 2028年度目標 | 2035年度目標 | 対象範囲 |
|---|---|---|---|
| 腐敗防止方針違反に起因する従業員の処分・解雇および罰金・罰則 | 0件 | 0件 | 連結 |
| お取引先からのコンプライアンス・ホットラインによる重大な法令違反 | 0件 | 0件 | 連結 |
| 研修受講率 | 100% | 100% | 連結 |
| 内部監査指摘事項の是正率 | 100% | 100% | 連結 |
内部統制推進部管掌
原材料の取得や製造に伴う設備建設により、地域住民・先住民の住環境や文化が破壊され、心身の健康や文化的価値が損なわれる恐れがあります。また、汚染による環境悪化が健康被害や人命喪失につながる可能性があります。
リスク
スクロールできます。
| 指標 | 2028年度目標 | 2035年度目標 | 対象範囲 |
|---|---|---|---|
| 火災・爆発・外部漏洩件数 | 0件 | 0件 | 連結 |
| 全製造拠点における対話活動の実施 | 年1回以上 | 年1回以上 | 連結 |
テクノロジー統括管掌
危機管理委員会委員長
総務部管掌
リスク
機会
スクロールできます。
| 指標 | 2028年度目標 | 2035年度目標 | 対象範囲 |
|---|---|---|---|
| 重大事故・災害件数 | 0件 | 0件 | 連結 |
テクノロジー統括管掌
スクロールできます。
| 指標 | 2028年度目標 | 2035年度目標 | 対象範囲 |
|---|---|---|---|
| 次世代経営人材数 | 120名 | 130名 | 単体 |
| デジタル人材数 | 240名(10%) | 480名(20%) | 単体 |
| 財務戦略企画人材数 | 59名 | 64名 | 単体 |
| グローバル人材数 | 360名(15%) | 480名(20%) | 単体 |
| 一人当たり教育投資額 | 10万円 | 20万円 | 単体 |
| 次世代管理職候補者の研修受講率 | 100% | 100% | 単体 |
中長期(3-10年)での主な取り組みの方向性
人材ポートフォリオの最適化と教育投資の継続的強化を通じて、経営・デジタル・財務・グローバル領域における高度専門人材を戦略的に育成し、事業成長と社会価値創出の両立を図ります。
2028年度に向けた主な取り組み
経営戦略と連動した人材要件を明確化し、計画的な選抜・育成・配置を通じて、次世代経営人材および成長領域を担う人材の基盤整備を進めます。
人事部管掌
経営企画部管掌
スクロールできます。
| 指標 | 2028年度目標 | 2035年度目標 | 対象範囲 |
|---|---|---|---|
| 労働基準法違反件数 | 0件 | 0件 | 連結 |
| 所定外労働時間 | 10時間以下 | 10時間以下 | 連結 |
| 所定外労働時間45時間/月超過件数 | 0件 | 0件 | 連結 |
| 相談窓口の浸透率 | 100% | 100% | 連結 |
中長期(3-10年)での主な取り組みの方向性
法令遵守と人権尊重に基づく労務管理体制の確立を踏まえ、人権尊重と心理的安全性を企業文化として定着させ、透明性と継続的改善を重視した持続可能な労働慣行を実現します。
2028年度に向けた主な取り組み
法令遵守と労務管理の徹底を通じて、長時間労働やハラスメントのない、安心して働ける職場環境の基盤を確立します。
人事部管掌
経営企画部管掌
スクロールできます。
| 指標 | 2028年度目標 | 2035年度目標 | 対象範囲 |
|---|---|---|---|
| 女性取締役比率 | 20%以上 | 30%以上 | 単体 |
| 女性管理職比率 | 10%以上 | 30%以上 | 単体 |
| 障がい者雇用率 | 2.7%以上 | 3%以上 | 単体 |
| 海外(外国籍)人材数 | 68名 | 107名 | 単体 |
中長期(3-10年)での主な取り組みの方向性
誰もが多様性を認め合い、それぞれの役割と責任が如何なく発揮できるよう、引き続き風土の醸成に努めます。また雇用比率を高めることにより計画的な人材ローテーションが多様性を意識せずに定常的に実施できる企業となるよう取り組みます。
2028年度に向けた主な取り組み
これまで進めてきた「ZENKATSU」の取り組みを通じて、多様性を尊重する風土が定量的成果として表れるよう、雇用機会の創出や雇用率向上に向けた職場環境の整備を進めます。
人事部管掌
経営企画部管掌
サプライチェーン上で発生する労働災害や清潔な水・衛生設備へのアクセスの欠如は、労働者の健康やウェルビーイング、さらには人権に深刻な悪影響を及ぼします。また、サプライチェーンにおける児童労働や強制労働、不安定な雇用・労働条件、労使間の対話不足、結社の自由の制限、紛争鉱物の利用といった問題は、教育・自由・健康・経済的資源の喪失を招き、不平等の拡大や治安悪化を通じて、労働者のウェルビーイングを著しく低下させる要因となります。
リスク
サプライチェーン上において、労働災害や衛生環境の不備、児童労働・強制労働、不安定な雇用や劣悪な労働環境、労使間の対話不足や結社の自由の制限、ならびに紛争鉱物の利用が発覚した場合、生産性や品質の低下、操業停止、社会的批判の高まりを通じて、当社の売上減少、コスト増加、ブランド価値の毀損といった重大なリスクにつながる可能性があります。
スクロールできます。
| 指標 | 2028年度目標 | 2035年度目標 | 対象範囲 |
|---|---|---|---|
| サステナブル調達アンケート回収率 | 90%以上 | 90%以上 | 連結 |
| サプライヤーの人権デューデリジェンスプロセスと運用体制の確立 | リスク評価と運用体制確立 | 国内外全拠点での人権デュー・ディリジェンスシステム構築によるリスク把握と是正 | 連結 |
| 環境・人権に配慮した原材料の調達比率 | リスク評価と運用体制確立 | 100% | 連結 |
| サプライヤーの労働災害と安全研修実施の把握 | リスク評価と運用体制確立 | 0件(労働災害) 100%(安全研修実施率) |
連結 |
| 一次サプライヤーの安全研修実施率 | リスク評価と運用体制確立 | 100% | 連結 |
中長期(3-10年)での主な取り組みの方向性
2028年度に向けた主な取り組み
経営企画部管掌
顕在化したリスクを未然に防止できず、リスク発生時に迅速・適切な対応が取れなかった場合、社会や人命への損害、環境破壊、情報漏洩による外部への被害や損失など、深刻な負のインパクトが生じる可能性があります。一方で、顕在化する前にリスクを防止し、リスク発生時にも被害を最小限に抑える対応を行うことで、ステークホルダーからの信頼向上につながるポジティブなインパクトが期待されます。
リスク
顕在化しているリスクを未然に防止できず、発生時にも迅速かつ適切な対応が取れなかった場合、社会や人命への損害、環境破壊、情報漏洩による外部への被害、さらには事業の停滞・低迷を招くおそれがあります。その結果、ステークホルダーからの信頼が低下するリスクにつながります。
機会
リスクマネジメント体制を強化することで、リスクの未然防止や発生時の迅速かつ適切な対応が可能となり、事業継続性の確保につながります。これにより、ステークホルダーからの信頼を獲得・向上させる機会が期待されます。
スクロールできます。
| 指標 | 2028年度目標 | 2035年度目標 | 対象範囲 |
|---|---|---|---|
| リスク評価完了率 | 100% | 100% | 連結 |
| リスク対応計画策定率 | 100% | 100% | 連結 |
| リスク対応実施率80%未満の件数 | 10件未満 | 0件 | 連結 |
| 内部監査指摘事項の是正率 | 100% | 100% | 連結 |
| リスク管理プロセス遵守率 | 100% | 100% | 連結 |
| リスク管理研修受講率 | 100% | 100% | 連結 |
内部統制部管掌
2025年度のサステナビリティ・アクションプランの結果については、下記をご参照ください。