資源の有効活用

方針・基本的な考え方

日本化薬グループは、限りある資源の有効活用により持続可能な社会の実現に貢献するため、研究開発から生産、流通、販売、リサイクル、廃棄に至るまでのライフサイクル全体において、地球環境の持続可能性に配慮した取り組みをグループ一丸となって推進します。サステナビリティ・アクションプランでは、リサイクル率およびゼロエミッション率を重要指標として掲げ、廃棄物の削減とともに、事業活動で発生する廃棄物をさらなる次の資源と考えて有効利用に取り組んでいます。

体制

監査

日本化薬グループは、各事業場・グループ会社において、排水や廃棄物が適正に管理されているかについて中央環境安全衛生診断で監査を実施しています。中央環境安全衛生診断では、排水や廃棄物の管理で法令や条例上の不備や問題がないか、また廃水処理場や廃棄物置場を確認して、管理状況に問題がないか確認をしています。

目標と実績

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サステナビリティ
重要課題
目指す
SDGs
アクションプラン 重要指標(KPI) 2025年度
到達目標
実績 2024年度
取り組みに関するトピックス
2023年度 2024年度
エネルギー消費量と温室効果ガス排出量の削減

排水および廃棄物の削減

水資源利用の効率化
安全な水とトイレをみんなにエネルギーをみんなに そしてクリーンに産業と技術革新の基盤をつくろうつくる責任つかう責任気候変動に具体的な対策を
  • 省エネルギー・地球温暖化対策活動を推進し、2030年度環境目標を達成する
  • 2050年度カーボンニュートラル達成に向けた課題の抽出と戦略を明確化する
廃棄物発生量 (単)実績を開示 (単)20,974トン (単)28,225トン
  • 生産量増加に伴い、各項目の排出量が増加したものの、リサイクル率およびセロエミッション率は改善した。
リサイクル率 (単)80%以上 (単)83.8% (単)86.5%
ゼロエミッション率 (単)1%以下 (単)0.68% (単)0.6%
廃棄物発生量およびゼロエミッション率の推移(対象組織:日本化薬単体)

取り組み

廃棄物の削減

「プラスチック資源循環促進法」対応

プラスチックを取り巻く状況は刻々と変化し厳しさを増す中で、日本では2022年4月に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」(プラスチック資源循環促進法)が施行されました。
日本化薬はこのプラスチック資源循環促進法の多量排出事業者に該当します。日本化薬では、持続可能な社会の実現へ貢献すべく、3R、すなわちReduce(排出量を減らす)、Reuse(繰り返し使う)、Recycle(資源として再利用する)を念頭に、廃プラスチックごみの目標化と削減を計画的に進めていきます。

廃プラスチック類排出量
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指標 対象範囲 単位 2020 2021 2022 2023 2024
廃プラスチック類排出量 単体 トン 954 888 885 788 780
グループ会社 トン 235 277 326 326 294
合計 トン 1,619 1,593 1,602 1,375 1,074
リサイクル率 単体 % 80.2 80.8 81.8 91 95

各事業領域での取り組み

モビリティ&イメージング事業領域
産業廃棄物管理

カヤク セイフティシステムズ デ メキシコ(以下、KSM)は、木材、ボール紙、非鉄金属、アルミニウム、プラスチックなどの固形廃棄物を適切に分類し、それらを再利用できる外部の供給業者を見つけるように絶え間なく取り組んでいます。 これらの材料は2~3ヶ月間所定の場所に保管し、政府が認可した供給業者によって定期的に収集されています。
収集された廃棄物のうちリサイクルできるものは、それぞれのリサイクル業者へ運び、木材は木製パレットを製造し、段ボール類は再生され、さらにプラスチックやアルミニウムおよび鉄は、新しい原料を生み出します。
2021年末からは、廃棄物の分別管理を改善しました。以前は分別方法が確立しておらず、有効利用できる資源も廃棄物に含められ処理されてしまっていました。そこで廃棄物ごとに再利用および廃棄基準を定め、基準に基づいて分別を行うようにしました。それによって作業員が分別の判断がしやすくなり、作業効率や正確性が増しただけでなく、金属、木材、プラスチックのリサイクル量が増えました。また、廃棄物とみなされていたプラスチック資材を見直し、その結果再利用することが可能になった資材が増えました。リサイクル量が増えることで都市廃棄物が減り、埋め立て処理が減るという二次効果が期待できます。廃棄物の分別は製造現場だけでなく、従業員の休憩エリアなどでも一般廃棄物の分別に取り組んでいます。
2024年度には現地のお客様と再利用ポリスチレン梱包材の利用を開始することができました。今後はより多くのお客様にご利用いただけるよう、プロジェクトを進めていきます。

産業廃棄物管理
産業廃棄物管理
リサイクル量
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分類 対象範囲 単位 2021 2022 2023 2024
金属 KSM トン 1 3 9 9.7
プラスチック KSM トン 50 73 77 48.1
木材 KSM トン 10 4 9 10.5
段ボール KSM トン 24 23.3 26 36.5
都市廃棄物 KSM トン 160 165 112 114.4
梱包材 製品トレイ KSM - - - 5,975
ポリスチレン KSM トン - - - 0.3
効果額 KSM 万円 - - - 86.5
ファインケミカルズ事業領域
廃棄物の有効活用によるゼロエミッション

日本化薬は、廃棄物の発生量を削減するとともに、発生した廃棄物を次の資源へと活用する検討を推進しています。福山工場の生産活動で発生する廃棄物は多くの種類がありますが、その中でも微生物による廃水処理で発生する汚泥が大きな割合を占めています。この汚泥は水分を含むために処分が難しく、以前は適切な管理のもと埋立処分をしていました。環境負荷低減を目指してこの汚泥を資源として活用できないかリサイクルの可能性を検討してきた結果、汚泥を熱量調整用の燃料(いわゆる減燃料)として利用できる焼却処理業者や、汚泥を焼却した際に発生する焼却灰をセメント原料や路盤材として利用頂ける焼却処理業者に有効活用されています。なお、焼却に利用した際に発生する焼却灰はセメント原料や路盤材としてさらに有効活用されています。福山工場では他にも産業廃棄物の活用の検討を進めており、埋立処分量ゼロだけでなく、リサイクル率100%を継続して達成しています。
今後もサステナビリティ・アクションプランに掲げられている廃棄物発生量に対する埋立処分量の割合であるゼロエミッション率1%以下、ならびにリサイクル率80%以上の維持に努めてまいります。

ライフサイエンス事業領域
医薬品に対する取り組み

環境に配慮した包装への取組として、国内外の環境に関連した法令や規制ならびに同意した協定等を遵守し、製品の開発や製造工程、事業活動等で発生する環境リスクを想定しながら、環境負荷の低減と汚染の予防、省エネルギー、気候変動、省資源、廃棄物削減を推進しています。
医薬品の包装への取組として、FSC認証マークを選定し、FSCライセンスを取得しました。医薬品の個装箱、患者さん用冊子、製品出荷時の段ボール等をFSC認証紙へ順次変更するとともに環境対応インク(ノンVOCインキ)の使用拡大を進めています。
2025年2月現在、包材では全66製品122品目中、21製品37品目(30%)、資材では117資材中48資材(41%)について、環境対応への切替えを行いました。
2025年度は新たな取り組みとしてカーボンニュートラルへの挑戦と題し、コップ型プロテクト包装から台座型プロテクト包装への切り替えをすすめ、プラスチック使用量の削減およびCO2削減に取り組んでいます。

関連データ

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