中期経営計画 Evolution2035 Phase1

現状の課題と対策

現状の課題

 中期事業計画KAYAKU Vision 2025では設備投資による投下資本増の一方で、コストアップや新事業の立ち上がりの遅れが収益を圧迫しました。

収益性の低下

  • 原材料価格高騰
  • コモディティ化
  • 新事業・新製品の立ち上がりの遅延
  • 投下資本の増加

経営効率の低下

  • 経営資源の分散
  • 業務非効率
  • 既存の慣行を前提とした業務手法

対策

 投資した自動車・半導体関連分野の刈り取りなどによる収益の拡大プライシングのスピーディな見直しを行います。

中期事業計画KAYAKU Vision 2025取り組みの実績化

 前中期事業計画KAYAKU Vision 2025(KV25)中に手掛けたテーマの業績寄与の拡大を早期に実現する。

KV25投資テーマの実績化

モビリティ&イメージング事業領域
  • シリンダー型インフレータ
  • ヘッドアップディスプレイ遮光板
モビリティ&イメージング事業領域の売上高推移
ファインケミカルズ事業領域
  • 半導体封止/基板実装用樹脂/MEMS
  • 水性顔料IJインク(産業用IJ分野)
ファインケミカルズ事業領域の売上高推移
ライフサイエンス事業領域
  • 新薬の浸透
    (イブトロジー® 、ポートラーザ® 、アラグリオ® )
ライフサイエンス事業領域の売上高推移

Phase2に向けた新規事業

  • 機能性色素(二色性色素など)
  • エアロ事業(PARASAFEなど)
  • 新事業(消火シート、宇宙関連)
  • 医薬製造受託事業
Phase2に向けた新規事業の売上高推移
強靭な事業ポートフォリオの構築

ポートフォリオの構築のためのPhase1の取り組み

  • 医薬事業を薬価改定の影響を受けやすいジェネリック、バイオシミラー中心の事業構造から安定的な収益増加が見込まれる新薬、製造受託を加えた事業構造へ変革するための投資を行う。​
  • 将来に向けて新たなビジネスを創出する「未来Bizセンター」を新設する。
現在とPhase1終了時点、2035年度のポートフォリオ比較図
Phase1 注力領域

モビリティ&イメージング事業領域(MI)

ヘッドアップディスプレイ遮光板の拡大、ドローン関連、宇宙産業向け製品の開発

ファインケミカル事業領域(FC)

ウエハ周辺材料、半導体封止・基板配線領域、調光ガラス用二色性色素、水性顔料インクの強化拡大

ライフサイエンス事業領域(LS)

イブトロジー®など新薬の育成、バイオを含む製造受託事業へ着手

2035年に向けた医薬事業の構造転換

現状
  • 化学品会社における医薬品事業の継続にはスペシャリティ化などの構造転換が必要な時期に来ている。
  • 当社医薬事業はがん関連製品、バイオシミラーに特化・深化しており、競争優位性、模倣困難性が高い。
  • 医薬事業は景気変動の影響を受けにくく、安定した利益を生むキャッシュカウ事業である。
医薬事業の売上高と利益率

売上高は増加する。一方で、利益率は徐々に低下する傾向にある。

医薬事業の売上高と利益率の推移

現在のジェネリック、バイオシミラーを中心とした事業構造は、毎年の薬価改定の影響を受けやすく、収益力の低下が見られる。

各中期経営計画における成長投資

医薬事業の利益を他事業の成長分野への投資に廻すことで企業全体の成長につなげてきたが、医薬事業の構造転換が遅れた。

各中期経営計画における成長投資一覧
Evolution2035では

薬価改定の影響を受けにくいがん関連新薬、
バイオを含めた製造受託事業を加えた事業構造に転換する。
当社の強みを進化させて収益力を高める。

新組織「未来Bizセンター」

将来に向けて新たなビジネスを創出する「未来Bizセンター」を社長直轄組織として新設予定
2027年度からの正式活動開始に向けて、2026年4月1日「未来Bizセンター準備室」を開設

組織ビジョン

未来を切り拓く共創と挑戦のイノベーションエンジンとなる

目的

既存事業領域の進化

事業領域単独では取り組みにくいが未来社会において価値あるテーマを育成

全社的新事業の創出

既存の事業領域の枠を越える中長期テーマの探索と事業化

コンセプト
  • 今ある事業を広げつつ、新しいビジネスも立ち上げる
  • 事業部と共同で新規事業テーマを創出
  • テーマ探索から企画立案、プロジェクト化まで「一緒に作る」
キャッシュアロケーションの最適化

Phase1のキャッシュイン・キャッシュアウト

  • 株式会社富士薬品富山第二工場買収、新薬ライセンス導入、高崎工場製剤工場建設など、医薬事業への投資を重点的に行う。
  • 成長に向けた積極的な投資を実行する一方、配当性向40%以上を維持する。成長投資後に生じる余剰資金については自己株式の取得等、株主還元に充当することを検討する。
  • 事業規模の拡大に合わせて手元資金600億円を継続して保持する。
Phase1のキャッシュイン・キャッシュアウト

バランスシートのコントロール

  • CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)の短縮(2025年度実績…223日 ⇒ 2028年度目標…200日以下)
  • 低収益資産の最適化 政策保有株式を6%を目途に縮減、不動産・ノンコア事業の検討
  • WACC(加重平均資本コスト)引き下げ 負債調達並びに自己株式の取得による自己資本比率のコントロール
  • 成長投資の実施 ①~③で創出したキャッシュを重点事業、新規将来性事業へ再投資
バランスシートのコントロール

株主還元方針

  • 配当性向40%以上・累進的配当の継続。2025年度は1株当たり66円に増配の予定
  • 自己株式取得は機動的に実施し、速やかに消却。発行済株式数の7.06%に相当する1,130万株を2026年5月22日に消却予定。2026年度は自己株式取得150億円を実施、総還元性向106.2%を予想
株主還元方針
効率とスピードを高める組織運営の進化

 効率化とスピードを高め、高付加価値業務へ集中し、持続的成長につなげる。

業務効率化・生産性向上
  • 省人化・スマートファクトリー
  • デジタル化および業務の省力化・自動化を推進し、創出した時間を高付加価値業務へ振り替える
  • AI/ロボティクス等による自律操業事例を創出する
  • デジタル技術の導入により研究開発リードタイムを短縮する
事業オペレーション、コーポレート機能の最適化
  • 権限委譲、組織改編による業務スピードアップ
人的資本への戦略的投資

 ありたい姿を実現するための人的資本を強化し、事業の持続的成長とチャレンジする企業文化の醸成を実現する。

重点取り組み
  • 持続的成長に必要な人材の定義
  • 戦略的な採用・育成・配置
  • 権限委譲に伴う役割・裁量の再設計によるリーダー育成
  • 挑戦を推奨し評価する人事制度・施策
KAYAKU spirit(共有する価値観)

最良の製品を不断の進歩と良心の結合により
社会に提供し続けること

事業の持続的成長

チャレンジする企業文化の醸成

Evolution2035 Phase1

Phase1の全社重点施策

Phase1の全社重点施策

Phase1の位置づけ

ROEは8%以上を維持し、2桁以上を目指す。

2028年度の財務目標

  • 売上高

    3,000億円

  • 営業利益

    360億円

  • ROE

    10%以上

  • ROIC(税引後)

    7%以上

財務目標

  • Phase1の3年間、売上高、営業利益は過去最高を更新し続け、2028年度には売上高3,000億円を望めるところまで伸ばす。
  • ROEは8%以上を維持し、2028年度には2桁を目指す。
  • ROICは7%以上を目指せる状況にする。

売上高/営業利益の推移

売上高/営業利益の推移

ROE/ROIC(税引後)の推移

ROE/ROIC(税引後)の推移

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