ライフサイエンス事業領域

病気や怪我から守る医療と、安定的な食料の供給を支える農業。これらは、私たちが安心して暮らすために欠かせない生活の基盤です。ライフサイエンス事業領域では、がん関連のジェネリック医薬品・バイオシミラーの製造をはじめ、がん治療をサポートするための医療品情報センターの設置や、衛生害虫から作物を守り、持続的に食料を生産するための農薬を提供しています。

医薬事業

よりよい医療の実現に
応えるために
「抗がん薬」ほか
製品群で、
治療の選択肢を広げる

国内の医療と
がん治療

⽇本は世界有数の⻑寿国となり、75歳以上の後期⾼齢者が占める割合も年々増加しています。これにともない深刻化しているのが、医療費の問題です。医療技術が⾼度に進歩する⼀⽅で、膨張し続ける医療費が国家財政を圧迫しています。これは患者側も同様であり、特に⻑期化する治療費の負担は厳しさを増すばかりです。また、医療における重要のテーマの⼀つとして、がんへの対応が挙げられます。現在、⽇本⼈の⼆⼈に⼀⼈の割合でがんに罹患するといわれ、患者数は⼀貫して増加傾向にあります。さらに近年では、治療薬の安定供給が⼤きな障壁となっています。原料調達の困難や製造⼯程でのトラブルに起因する医薬品メーカーの供給不安は、今や国内における重⼤な社会課題です。

ジェネリック医薬品やバイオシミラーが救う
医療の持続可能性

こうした厳しい医療環境において、先発医薬品と同等の品質・安全性・有効性をもつ「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」や、バイオテクノロジーを⽤いて開発された「バイオシミラー(バイオ後続品)」に⼤きな期待が寄せられています。これらの医薬品は、新薬に⽐べて価格を⼤きく抑えられるため、患者の経済的な負担を軽減し、必要な治療を継続しやすくする利点があります。さらに、医療費に占める薬剤費の抑制につながるため、ひっ迫する国家財政の改善にも⼤きく寄与します。政府の「経済財政運営と改⾰の基本⽅針(⾻太の⽅針)」においても、バイオシミラーの使⽤促進が明記されました。次世代の医療を⽀える柱として、今後その重要性はさらに⾼まっていくでしょう。

バイオシミラー・オーソライズドジェネリック・
その他のジェネリック医薬品の市場規模
参照:株式会社富士経済「変革期のジェネリック医薬品業界と注目企業事業戦略分析 2025」

国内最多を誇る
ラインアップ数と
安定供給で
がん治療の
医療現場を⽀える

⽇本化薬は、がん治療を⽀える国内トップクラスの医薬品メーカーです。国内No.1となる55品⽬のがん関連の医療⽤医薬品をラインアップ。抗がん薬注射剤では、国内使⽤量の約30%を当社の製品が占めるという実績があります。また、バイオシミラーやジェネリック抗がん薬の提供により、医療費問題にも貢献しています。その成果は⼤きく、2024年には200億円以上の医療費削減に寄与しました。さらに、適切な医療品の使⽤促進のため、全国に約300名の医薬情報担当者(MR)を配置し、医療従事者への積極的な情報提供を強化するとともに、医療従事者だけでなく患者様も対象とした相談窓⼝「医薬品情報センター」を設置。安⼼してがん治療に取り組めるよう、きめ細やかなサポート体制を構築しています。がんに特化して治療成績の向上に努め、製品の⼤半を国内で製造することで、「⾼品質な医薬品の安定供給」という社会的使命を果たしています。

主な製品紹介

ジェネリック抗がん薬

抗体薬をはじめとする新しい薬剤と併⽤される、抗がん薬を販売しています。昨今、ジェネリック医薬品の安定供給への懸念が社会課題となっていますが、当社では品質を担保しながら⽣産数を拡⼤し、安定的に供給することで⽇本のがん治療に貢献しています。

新薬

有効な治療法が⾒つかっていない疾患を減らすために開発を進めています。ここ数年では、扁平上⽪⾮⼩細胞肺がん治療薬「ポートラーザ」や、膀胱がんの光線⼒学診断⽤剤「アラグリオ」、新規ROS1阻害剤「イブトロジー」などの新薬を販売しています。

バイオシミラー

炎症性疾患などの治療薬を2種類、がん領域では3種類の製品を販売。そのうち4つの製品は国内トップシェアで、社会に貢献しています。

アグロ事業

農業の発展と良質な
食料生産に向けて
安定供給に欠かせない
「農薬」を製造・販売

社会的な環境要因の複合化による
農産物安定供給の危機

日本の農業は今、深刻な構造的問題に直面しています。まず、農業従事者の減少と高齢化により担い手不足が常態化し、作業効率の低下を招いています。経営面では小規模農家が多く、国際競争の激化に加え、肥料やエネルギー価格の高騰が収益を容赦なく圧迫しています。さらに気候変動による生産リスクも無視できません。猛暑は作物の品質低下を招くだけでなく、病害虫の発生パターンを変化させ、従来の防除を困難にしています。こうした多角的な課題を背景に、持続可能性の高い農法への転換が急務となっています。

持続可能な農業の鍵を握る
農薬活用の真価

前述の課題に対し、農薬は「生産性の維持・向上」と「労働負担の軽減」の両面から、極めて重要な役割を担っています。労働力不足の深刻化が進むなか、害虫・病害の防除や雑草の抑制にかかる時間と労力を、農薬は劇的に削減し、事業継続に寄与します。また、気候変動にともなう新たな病害虫リスクに対して、収穫量の減少を防ぎ、品質を安定させる「最後の砦」として機能します。高温ストレス下で脆弱になった作物を、病害虫による二次被害から守ることは、供給責任を果たすうえで不可欠です。さらに近年では、低毒性で環境残留性の低い製品への転換も加速しており、農薬は環境に配慮した形へと進化し続けることで、持続可能な農業の未来を支えています。

独自技術で野菜・
果樹分類に特化
現場密着型で
グローバルに展開

当社は殺虫剤、土壌くん蒸剤、除草剤、殺虫剤を中心に、高付加価値な農薬の開発・製造を行っています。最大の強みは、マイクロカプセル製剤をはじめとする独自の製剤技術です。野菜・果樹分野の高度なニーズに特化し、国内では北海道の玉ねぎ、栃木のいちご、和歌山の柑橘類、海外では中南米の花の栽培など、世界各地の農業生産を支えています。私たちは単なるメーカーにとどまらず、現場主義を徹底しています。国内ではJAと連携した勉強会や生産現場への直接往訪を通じて、最適な使用法を提案。そこで得た生の声を次なる製品開発へとフィードバックしています。この姿勢は海外でも同様であり、農民集会や特約店への啓発活動を通じてグローバルな信頼を築いています。今後は新剤型や新規有効成分の開発を加速させ、環境負荷を低減した持続可能な農業の発展に貢献していきます。

主な製品紹介

ダイアジノン剤

土壌害虫から地上害虫まで、幅広く効果を発揮する殺虫剤。粒剤や液剤などの製品を扱っており、土壌に混ぜたり作物に直接散布したりと、農業現場での汎用性が非常に高いのが特徴です。

クロルピクリン剤

作物を栽培する際、土壌中の病原菌やセンチュウ類が生育に影響を与える場合があります。クロルピクリン剤は、土壌全体を消毒するために使用され、殺虫・殺菌・除草の3つの効果を同時に発揮します。

ファインセーブフロアブル

アザミウマ類やサビダニ類に高い効果を示し、極めて高い速効性と優れた残効性、耐雨性をもつ薬剤。さらに、これまでの薬剤とは異なるメカニズムをもつため、既存剤に免疫がついてしまった害虫にも有効です。ミツバチなどの有用昆虫には影響が小さいことも特徴の一つです。

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