研究って面白い。
“好き”をチカラに、戦略的な製品づくりを。

TAIKI ARATASHI

アグロ研究所
農学研究科 生命機能科学専攻|2016年卒

研究って面白い。
“好き”をチカラに、戦略的な製品づくりを。

TAIKI ARATASHI

アグロ事業部 アグロ研究所
農学研究科 生命機能科学専攻|2016年卒

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CAREER

2016
アグロ研究所化学G合成T

日本化薬に入社を決めた理由を
教えてください

大学では、植物ホルモンの有機合成について学びました。そうした背景から就職の軸にしたのは、経験を活かしながら生理活性物質の研究ができること。そこで、医薬品や農薬などを手掛けている化学メーカーを中心に就職活動をスタートしました。中でも日本化薬は、まさに自分がやりたい研究ができることから志望度は高かったのですが、選考が進む中で丁寧に研究所の説明をしていただいたことや、現場で働く社員の方の雰囲気にも後押しされ、入社を決意しました。

現在の仕事・向き合っている
プロジェクトについて

私が所属するアグロ研究所内の合成チームは、新たな農薬の開発や、すでに上市済みの農薬における製造プロセスの検討などを主に担当しているチームです。その中で、私が現在取り組んでいるのは「殺虫活性化合物」の探索研究です。殺虫活性化合物とは、農業に被害を及ぼす病害虫の防除に有効な成分のこと。私は、より高い効果を有する有効成分を発見するため、化合物の探索合成を日々行っています。また合成以外にも、現製品の製造検討や受託製品のラボ検討、特許の作成や他社が取得している特許の調査なども役割の一つです。

心に残っているプロジェクトや
達成感を感じた仕事について

入社2~3年目の頃に携わった、初めての工業化案件が強く印象に残っています。その案件は、あるお客様から、もともと別のところで生産している製品について、「日本化薬で製造するともっと安価にできないか」といったご要望を受けて始まりました。まず取り掛かったのは、ラボスケールで他社製品と同等の化合物をつくりあげること。しかし、何度やってみても思うようにいかず、挫折しそうになったこともありました。そんなときにも当時の上司や先輩方にアドバイスをいただきながら、根気強く原因を探っていくことで、最終的には良好な収率で目的物を得ることができました。その後は工業化に向け、工場の設備設計やコスト試算などにも取り組みました。初めての取り組みに戸惑うこともありましたが、研究所内だけでなく、工場や他部署の方にもフォローいただきながら無事完遂。実際に自分が主担当として携わることで、よりリアルに工業化の流れやノウハウを学ぶことができました。

仕事における面白さややりがいを
教えてください

大学時代から変わらず根本にあるのは、なんと言っても「化合物をつくるのが楽しい」という気持ちです。だからこそ、出来上がった化合物を生物グループに評価されるときはドキドキしますし、難航していた化合物の合成がうまくいったときや、自分が合成した化合物に興味深い生物活性が出たときに面白さを感じます。ただ、他社の特許に抵触せず、新たな化合物を見つけるのは極めて難しいことでもあります。そういうときに大切にしているのは、他社が取得している特許の内容はもちろん、医薬品の論文や文献などからヒントを得ながら、「まずはやってみる」こと。そうしたトライアンドエラーの積み重ねこそが、研究のあるべき姿であり、結果が出た時の達成感につながっているのだと思います。

あなたにとって
世界的すきま発想。とは

誰もが知るものでなくても、社会において重要な部分を担っている。それこそが“世界的すきま発想。”だと感じています。そのため、入社当初は「そんなところにも日本化薬の製品が使われていたのか」と驚くことが多々ありました。
一方で、現在私が携わっている殺虫剤に関しては、それ自体はすでにどこの企業でも取り扱っているものでもあります。そんな現状だからこそ、私たちに求められるのは、市場の中で独自性を見出し、まだ見ぬ特徴的な製品を提供すること。そのためには、他社製品を知ることはもちろん、自分たちの強みとは何かを考えることも大切です。“世界的すきま発想。”をいつも心に、市場の中で存在感を大きくしていくための製品づくりに、より一層取り組んでいきたいと思います。