これが日本化薬の
私たちのコーポレートスローガンでもある
「世界的すきま発想。」
社員一人ひとりが能力を高め、付加価値の高い製品を求め、
ニッチな分野やニーズを見抜く眼力を磨いています。
ここでは、その「世界的すきま発想。」を活かした
日本化薬が生み出してきた製品とその製品の社会にもたらす
価値を紹介します。
セイフティシステムズ
火薬技術を応用した自動車安全部品事業
自動車安全部品
日本化薬は火薬類の研究開発・製造に関する長い歴史と多彩な技術を持っています。これらの技術を応用して、自動車用エアバッグを膨らませるガス発生装置「インフレータ」、車両衝突時などにシートベルトを引き締めるための駆動力を生み出す小型ガス発生装置「マイクロガスジェネレータ」、そしてこれらの基幹部品である点火装置「スクイブ」を独自に開発。グローバル市場に製品を提供することで自動車社会の安全性向上に貢献しています。
活用されている場所
インフレータは、エアバッグを膨らませるためのガス発生装置です。
マイクロガスジェネレータは、自動車衝突時にシートベルトを巻き取る仕組み(シートベルトプリテンショナー)に使用するガス発生装置です。
スクイブは、「インフレータ」及び、「マイクロガスジェネレータ」に組み込まれている点火用部品です。
セイフティシステムズ
日本化薬の技術を世界に。販売体制構築。
グローバル5極体制
セイフティシステムズ事業では、日本を中心に世界各国で自動車安全部品の製造・販売を行っています。
チェコ(ヨーロッパ)、中国、メキシコ、マレーシアと、各地域にグループ会社を設立し、幅広く世界に日本化薬の価値を提供しています。
火薬を安全に取り扱う専門技術を保有することと、高い品質の製品を世界5カ国の製造拠点からグローバルに安定して提供できることが当事業の強みです。
生産拠点
日本 :姫路工場
チェコ :カヤク セイフティシステムズ ヨーロッパ a.s. (KSE)
中国 :化薬(湖州)安全器材有限公司(KSH)
メキシコ :カヤク セイフティシステムズ デ メキシコ, S.A. de C.V. (KSM)
マレーシア :カヤク セイフティシステムズ マレーシア Sdn. Bhd. (KMY)
セイフティシステムズ
ドローン向け安全装置の開発
ドローン向け安全装置の開発
自動車用安全部品で培った火薬を安全に扱う技術を、新しいモビリティーテクノロジーに応用する取り組みの一環として、物流・測量・点検・災害救助などで利用が拡大するドローン(無人航空機)向けの安全装置「Para Safe®」を開発しました。ドローンが不測の事態で落下した際に素早くパラシュートを展開し、地上の安全を守るとともに、ドローン本体やカメラなどの搭載物の破損を防ぎます。
活用されている場所
物流・測量・点検・災害救助などで利用されるドローン(無人航空機)
ポラテクノ
独自の新染料系偏光板の開発
新染料系偏光板
新染料系偏光板は2つ。「高耐久染料系偏光板GHC」と「無彩色™偏光板」。
高耐久染料系偏光板GHCは、高耐久性と高コントラストの双方を兼ね備えた車載ディスプレイ用偏光板です。高性能色素と配向技術を新たに開発し、熱や光の厳しい環境下でも長時間偏光機能を維持することが可能です。
無彩色™偏光板は液晶表示の白と黒が際立つ(はっきり見える)ことと耐久性が高いことが特徴です。一般的な偏光板は白黒表示が不明瞭という課題がありますが、日本化薬でオリジナルの染料を開発することによりこの課題を解決しました。染料系の特徴である高耐久性も兼ね備えており、屋外用ディスプレイへの展開が期待されています。
活用されている場所・期待される場所
「高耐久染料系偏光板GHC」
車載ディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、電力メーターなど
「無彩色™偏光板」
屋外用途のディスプレイ・サイネージ・工事表示体・災害時表示体・産業用メータ
機能性材料
難燃エポキシ樹脂「NC-3000」の開発
社会ニーズである環境対応型
エポキシ樹脂
日本化薬が環境対応型エポキシ樹脂として開発したNC-3000シリーズは、リン系あるいはハロゲン系などの難燃剤を添加することなく、難燃性のある硬化物を得ることができます。また、耐熱性・接着性に優れ、従来よりも融解温度が20℃以上も高い鉛フリーのはんだを使用した場合にも対応できます。
NC-3000シリーズは、環境対応型エポキシ樹脂として半導体封止材用にとどまらず、プリント配線基板・コンポジット用・その他分野においてもその特長ある品質が認められ、ハイエンド製品として市場でデファクトスタンダードの地位を築いています。
今後も日本化薬は、環境に配慮した製品を積極的に開発していきます。
活用されている場所
半導体封止材用の絶縁材料であるエポキシ樹脂。
自動車、テレビ、パソコン、携帯電話など、身近なところで日本化薬のエポキシ樹脂が使われています。
機能性材料
MEMSビジネスへの着手と成長
近年の目覚ましいセンシング技術・通信技術の発展は、MEMS(メムス、Micro Electro Mechanical Systems)技術によって支えられています。
日本化薬グループでは、いち早くMEMSに着目し、業界のデファクトスタンダードとなるMEMS用フォトレジストSU-8シリーズを開発してきました。
SU-8は耐熱性、耐薬品性に優れるプラスチックでありながら、フォトリソグラフィと呼ばれる微細加工技術により、非常に高精度な加工が可能です。
これにより、マイクロメートルサイズ(1/1000 mm)の部材を精度よく製造することが可能になり、各種センサーやスマートフォンをはじめとする通信デバイスを通じてIoT社会に貢献しています。
当社では世界中の半導体・電子デバイスメーカーと仕事をできる環境にあります。化学を通じて世界をフィールドに一緒に挑戦しましょう。
活用されている場所
インクジェットプリンターヘッド、各種センサー、高周波フィルター、バイオチップ など
色素材料
インクジェットプリンタ用色素の事業化、グローバル展開
インクジェットプリンタ用色素の事業化、グローバル展開
いまや当たり前となったインクジェットプリンター。そのインクは、ここ数年の間に数ピコリットルを吐出するという高精細なものへと変わってきました。色素はより高品位なものに進化し、それを材料にして作られるインクはプリンターや用紙に最もマッチするように設計されています。当社はより鮮明でより高堅牢な色素開発に取り組み、インクジェットプリンタの技術革新に特徴のある色材で貢献しています。
グローバル展開
当社のお客様がターゲットとしているマーケットは全世界の印刷工場ですので、必然的に当社インクは各国化学物質対応が必要な状況です。安全性にも注意しながらインクの開発を行い、SDG’sへの貢献をしていきます。
活用されている場所
欧米中心でその次にアジアが挙げられます。
色素材料
感熱紙用顕色剤の開発
感熱紙用顕色剤の開発
無色のロイコ染料を熱により顕色剤と反応させて発色させる感熱記録方式は、記録紙中に発色材料を含有する為にインクが不要であること、印刷装置が小型であること、メンテナンスが容易であること等から、食品表示ラベル、レシート、各種チケットなど幅広く利用されています。当社は高級感熱紙用の顕色剤、オーバーコート剤等の特徴のある材料を取り揃えております。
活用されている場所
食品表示ラベル、レシート、各種チケットなど、小型の印刷装置
触媒
高性能なアクリル酸、メタクリル酸製造用触媒をグローバル展開
アクリル酸、メタクリル酸製造用触媒
日本化薬では、基礎化学原料であるアクリル酸・メタクリル酸を製造するための触媒の研究開発・製造・販売を行っています。
触媒とは、日常生活で目にする最終製品などの原料を効率的に製造するために使われている重要な物質です。その触媒の良否が、製品の収量や使用エネルギー量につながり、製造コストを左右しますので、最終製品の価格などに大きく影響します。
日本化薬の触媒は欧米、中国を中心に世界各国の石油化学プラントで使用されており、現地に出向いた営業活動や技術サポートにより、お客様から高い評価を得ています。
活用されている場所
アクリル酸は、紙おむつなどに使われるSAP(高吸水性樹脂)、自動車用などのアクリル塗料、接着剤などの原料として使用されます。
また、メタクリル酸は、薄型ディスプレイ用導光板などの光学関連用途、水族館の巨大水槽で使用される透明樹脂や自動車用部品、住宅用の人工大理石などに使用されています。
医薬
痛み止めのアスピリンから抗がん剤分野へ進出
がん関連分野の医薬品、医療機器
医薬事業は1931年創業の山川製薬株式会社を前身としています。アスピリンが創成期の主力品で、「山川アスピリン」は当社の代名詞とも言える医薬品でした。
1969年に抗がん薬「ブレオマイシン」を発売したのを契機に、日本化薬は徐々に抗がん薬とがん関連の製剤を中心とした事業を発展させてきました。
製薬業界内の企業再編が進む中で、独自色を出すためにがんおよびその周辺分野に特化していく戦略に舵を切り、患者さまに真に必要とされる医薬品や医療材料を信頼性の高い情報とともに医療機関へ提供することに努めています。
その結果として、豊富な抗がん薬とそのノウハウの蓄積が日本化薬の強みです。
活用されている場所
・病院等の医療機関
高品質な医薬品の安定供給、情報提供により、医療の向上を通じて社会に貢献しています。
医薬
高薬理活性物質の製造技術
高薬理活性原薬、中間体
抗がん薬などの取り扱いは、一般的な医薬品以上にハザード(危険)対策が必要とされることや、薬理活性が高いことから、高度な技術や経験が要求され、製造工程には、より厳格な管理が必要となります。日本化薬は長年にわたり培ってきた高薬理活性物質の製造技術を活用し、GMP(医薬品の製造管理と品質管理に関する基準)管理下で医薬品の原薬、中間体の製造を請け負う生産受託事業を行っています。
日本化薬独自の合成技術、及びバイオ技術を融合させている点が特長で、ケミカルハザード対応のマルチパーパス(多目的)製造設備を完備し、完全な封じ込めシステムの構築に力を注ぐとともに、グローバルなGMP(cGMP、EU-GMPなど)基準を導入することで、環境や人に配慮した医薬品製造を国内にて行っています。
活用されている場所
・製薬会社
医薬品の開発・製造を通じて社会に貢献しています。
医薬
抗悪性腫瘍剤の後発医薬品への進出とバイオシミラーへの挑戦
抗悪性腫瘍剤の後発医薬品、バイオシミラー
2002年に厚生労働省から後発医薬品の積極的利用を促進する政策が打ち出されました。抗悪性腫瘍剤も後発医薬品の時代が来ると判断し、2003年に抗悪性腫瘍剤の後発品の販売を開始し、現在は医薬事業の柱の一つに成長しています。成功の要因は、他社に先駆けて日本化薬の得意領域である抗悪性腫瘍剤の後発医薬品に特化したことです。
バイオシミラーにも他社に先駆けて開発に取り組み、2014年に国内初の抗体医薬品のバイオシミラーの販売を開始しました。バイオシミラーを幅広く提供することで、「いつでも、どこでも、誰でも」より良い医療、質の高い医療を等しく受けられる社会を実現したいと考えています。
活用されている場所
・病院等の医療機関
高品質な医薬品の安定供給、情報提供により、医療の向上を通じて社会に貢献しています。
アグロ
「畑の常備薬」ダイアジノン
ダイアジノン
ダイアジノンは、有機リン系殺虫剤の一種で、農薬の商品名もダイアジノン。
1956年に殺虫剤ダイアジノンの生産を開始。
日本化薬が製造するダイアジノンは、多くの剤型を取り揃え、特に粒剤は「畑の常備薬」として広い分野で多くの方々に使用されています。
活用されている場所
野菜や豆類、果物など、幅広い適用作物、幅広い適用害虫をもち、汎用性が広く、使いやすい薬剤です。
アグロ
製剤技術の開発
製剤技術
効果の持続性を高め、毒性も低減したマイクロカプセルや徐放性製剤。
界面化学を駆使して開発された唯一無二の展着剤や気門封鎖剤。
日本化薬の薬剤は、独自の技術によって使用する方が使いやすいよう最適化しています。
活用されている場所
サフロチンMCでのゴキブリ・トコジラミ防除、スクミハンターでのスクミリンゴガイ防除など、有効成分の力だけでは対応しきれない分野への展開を可能にしています。
アグロ
食品添加物で殺虫・殺菌剤、フーモン
フーモン
気門封鎖剤+展着剤の性能を持つ唯一無二の薬剤として開発したフーモン。
農家の方が使いやすいように高希釈倍率の薬剤。さらに、展着剤の効果も付与することで作物表面に付着しやすいようにするなどあれもこれもと欲張った結果、殺虫・殺ダニ剤・殺菌剤・展着剤の性能を持つこれまでにない『フーモン』を開発しました。
活用されている場所
野菜類のハダニ類、アブラムシ類、コナジラミ類、うどんこ病を効果的に防除する気門封鎖剤。
りんごやかんきつのハダニ類対策としてもご利用いただけます。
https://agri.mynavi.jp/2020_02_26_107984/
アグロ
有用生物に優しい難防除害虫の特効薬、ファインセーブ
ファインセーブ
害虫の呼吸鎖を阻害する新規成分 「フロメトキン」。
アザミウマ類やサビダニ類に卓効を示し、既存剤に抵抗性のある害虫にも効果があります。カブリダニ(天敵)やミツバチなどの有用生物に影響の少ない数少ない薬剤です。
活用されている場所
野菜類やかんきつのアザミウマ類、サビダニ類、コナガ、コナジラミ対策に。
カブリダニとの併用でも有効に使用できます。
次はどんなサプライズを起こしますか?