昨日より良い今日にするために努力できたかをモットーに、
世の中に必要とされる医薬品を届ける。
小澤 慎平
SHINPEI OZAWA
高崎工場 製剤製造部 製剤製造第1課 製造主任
工学府 生命工学専攻|2015年卒
昨日より良い今日にするために努力できたかをモットーに、
世の中に必要とされる医薬品を届ける。
小澤 慎平
SHINPEI OZAWA
高崎工場 製剤製造部 製剤製造第1課 製造主任
工学府 生命工学専攻|2015年卒
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- 社員インタビュー
高崎工場 製剤製造部 第1課 製剤主任
日本化薬に入社を決めた理由を
教えてください
大学院では化学と生物学を組み合わせたケミカルバイオロジー分野を学んでいました。もともと薬学に興味があり、医薬に関わる仕事に携わりたいと思い、研究室では薬が体内でどう効いてくるか、低分子とタンパク質の相互作用の研究をやっていました。例えば、副作用の少ない抗がん剤を創るための基礎研究にあたるものです。就職活動では製薬会社や化学メーカーの研究職・技術職を志望。日本化薬に興味・関心を持ったのは、当時まだ取り組む企業が少なかった「ドラッグデリバリーシステム製剤」の開発に取り組んでいたからです。「ドラッグデリバリーシステム」というのは、体内において効果的にかつ副作用が生じないように、薬を正しく届けるべきところに届ける薬物伝達システムのことです。日本化薬なら大学院で学んでいたことを活かせるのではないかと思い、入社を決めました。

現在の仕事・向き合っている
プロジェクトについて
現在、製剤製造第1課に所属し、抗がん剤をはじめとする医薬品の経口製剤の製造に携わっています。医薬品の製剤製造には、錠剤だったり、カプセルだったり、注射剤だったり、塗布剤だったり、さまざまな形態の薬があります。第1課ではそれらの薬全般を製造しています。私は第1課の製剤主任として、製造スタッフのマネジメントも含め、経口製剤の製造工程全般に携わっています。私の役割は、決められた規格通りに、ミスなく・トラブルなく製造することであり、発生しうるトラブル等を先回りして予防することです。年間約1億錠の高品質な錠剤を安定して患者さんに届けることが最大のミッションになります。とりわけ抗がん剤は副作用もあり、規定分量が厳密に決められているほか、大きさ・飲みやすさなど、厳格に規格に適合させる必要があります。成分値はどのくらいか、重さ、厚み、硬さなど非常に細かなチェックが求められるのも、製剤製造の特徴です。

心に残っているプロジェクトや
達成感を感じた仕事について
入社後、品質管理部技術グループに配属され、経口及び注射剤の品質管理業務全般に従事し、約7年間、新製品の分析法の技術移転や分析法バリデーションの立案及び実施などに携わりました。その中で、入社3年目に担当した新しい試験法の検討業務が心に残っています。高崎工場で製造した注射剤が出荷先の試験で不適合となる品質苦情が発生しました。医薬品の試験法と合格基準は、品目ごとに国のルールで決められています。実際、基準には合格していましたが、出荷先と試験方法のすり合わせを行ったところ、決められた試験方法では検出できない異物があることが分かりました。製造した医薬品が顧客の求める品質であることを証明するため、どのような試験方法にすれば異物を検出できるのか、試行錯誤を繰り返しながら、新しい試験方法を設定・確立し、同様の品質苦情を防ぐことができました。国で決める基準は、患者さんの安全に関わるようなリスクについては非常に厳格に決められていますが、お医者さんや患者さんの満足度といった点まではケアされていません。私たち製剤製造に関わる技術者は、安全性はいうまでもなく、お医者さんや患者さんの満足度といった観点からの視点も大切であることを学んだ業務だったと思います。

仕事における面白さややりがいを
教えてください
現在の仕事の面白さは、日々の業務を不断に改善していくことです。ずっと同じ方法でやられてきた業務内容でも、もっとやりやすい方法はないのか、もっと簡単にできないのか、もっと患者さんのためになることはないのか、つねに改善を意識して取り組み、職場のメンバーの仕事を少しでも楽にすることもやりがいにつながっています。その意味で、「昨日よりも良い今日にする」ことを大切にしています。業務に慣れてくると、目の前の仕事をただこなすだけになりがちですが、「今日の自分は、昨日の自分に誇れる自分であるのか」「昨日より良い今日にするための努力できたか」を自問自答して、自分を甘やかさないように心がけています。
当社は、抗がん剤の販売品目数では国内トップの43品目を扱っており、さまざまな医薬品を作るノウハウを学び、それらを紐付けることで新しい発想を生み出し、業務に取り組むことができます。また積極的に手を挙げればやりたい業務にチャレンジする機会も得やすく、自主的に取り組むことでスキルアップすることもできます。当社は事業領域も幅広く、他の事業についても知ることができ、さまざまな知識を得ることで、仕事の面白さややりがいにつなげていくことができる可能性の高い会社だと思います。
あなたにとって
世界的すきま発想。とは
当社のコーポレートスローガンである”世界的すきま発想。”は、日本化薬への入社を決めたきっかけの「ドラッグデリバリーシステム」もそうですが、世の中に必要とされているものを汲み取り、追求していくという理念だと思います。実際に入社し、業務に従事する中で、あらためて私なりに”世界的すきま発想。”を感じる場面が多々ありました。例えば、他社で製造し当社で販売している医薬品を、急遽、高崎工場で製造することになった時に、”世界的すきま発想。”を感じました。その医薬品は日本化薬のみが販売しているもので、製造を委託している会社での製造が困難になったため、必要としている患者さんに届けるためにはどうしても高崎工場で製造する必要がありました。短期間で新しい医薬品の製造を実現するのは非常に大変でしたが、工場一丸となって取り組むことで実現することができました。世の中に必要としている人、必要とされているものがある限り、何としても届けるという”世界的すきま発想。”の理念を感じました。