大切なのは、逆境を面白がれるか。
自分の武器を見出すために。

TAKANORI NAKAMURA

医薬研究所 技術開発グループ 製剤チーム
薬学部 創薬科学科 薬学研究科|2016年卒

大切なのは、逆境を面白がれるか。
自分の武器を見出すために。

TAKANORI NAKAMURA

医薬研究所 技術開発グループ 製剤チーム
薬学部 創薬科学科 薬学研究科|2016年卒

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CAREER

2016
医薬研究所 CMCグループ 製剤チーム
2021
医薬研究所 技術開発グループ 製剤チーム(組織改編)

日本化薬に入社を決めた理由を
教えてください

幼い頃からものづくりが大好きだったため、大学では有機化学を専攻。就職活動では、主に製薬メーカー、化学メーカーの研究職に絞って企業研究を行っていました。日本化薬を志望したきっかけは、“世界的すきま発想。”に共感したから。他社はやらないが、世界になくてはならない取り組みを私も手掛けてみたいと思ったのです。また、機能化学品や医薬だけでなく自動車や農薬などの事業も展開しているといったポートフォリオの幅広さも、これからの人生を長い目で見たときの重要なポイントとなると感じ、入社を決意しました

現在の仕事・向き合っている
プロジェクトについて

私は、医薬研究所にて経口剤の製剤化研究を担当しています。具体的には、製剤設計や工業化検討、治験薬製造などが主な業務です。医薬品の開発プロセスにおいては、有効成分の探索が上流工程にあたり、製剤化が下流工程にあたります。一般的に医薬品は有効成分のみで構成されているわけではないため、製剤化の段階では様々な添加剤を用いながら製剤設計を行う必要があります。製剤設計において難しいのは、上流工程で見出された有効成分に膨大な数の添加剤を一つ一つ組み合わせながら、最も適した組み合わせや分量を見つけ出さなければならないという点です。特に製剤化においては、無数のパラメーターがあるだけでなく、「品質が安定である」など多数の目標性能があり、その全てを満たすには針の穴に糸を通すような緻密さが不可欠。先輩方の実験結果や報告会で得た知見をもとに、自分なりにあたりをつけながら最短ルートで最適解を導き出せるように研究しています。

心に残っているプロジェクトや
達成感を感じた仕事について

特に心に残っているのは、入社2年目の頃に経験したプロジェクトです。それまでは、先輩の研究補助を中心に下積みをしていたのですが、このプロジェクトでは初めて主担当として実務を任せてもらいました。ターゲットとなったのは、抗がん剤の一種。有効成分の溶出の数値が目標に届いていないということが課題でした。自分が思いつく限りのことを実践してみるも、ことごとくうまくいかない。会社としての期限もある中、「任された仕事を絶対に成功させたい」という強い意志を持って諦めずに取り組んでいました。最終的には、周囲の研究員の方々との会話の中からヒントを得たり、特殊な製造方法を採用したりしながら、やっとの思いで結果を出すことに成功。このプロジェクトで得た経験は、今もなお活きているだけでなく、現在の私の自信にもつながっています。

仕事における面白さややりがいを
教えてください

自分が設計した製剤が世の中に出ていくことに、何にも代え難い喜びを感じています。特に抗がん剤は製剤化が極めて難しい医薬品でもありますが、諦めずに取り組めているのは、何よりもものづくりが好きだから。もちろん研究に行き詰まって苦しいこともありますが、その度に「逆境さえも楽しもう」という気持ちで取り組むようにしています。その中で、難しい課題がクリアできたり、製剤化が実現したりすると、本当に嬉しいですね。

あなたにとって
世界的すきま発想。とは

就職活動をしていた頃から根本にあったのは、「人と同じことをしていてもしょうがない」という思い。そんなときに出会ったのが、日本化薬の“世界的すきま発想。”でした。難易度や採算性などの理由で、他社が挑戦していないマーケットにも果敢に取り組み続けている姿勢に強く共感しましたし、その姿勢こそが、独自性や技術の向上にも結びついているのだと感じました。そんな環境下で働きながら将来の目標としているのは、グローバルを舞台に私自身も“世界的すきま発想。”を体現していくこと。そのためには、まずは医薬研究を土台に人にはない強みを磨き、スペシャリストになることが欠かせません。今後も、さらに経験や実績を重ねながら、自分にしかできないことを見出していきたいと思っています。