顧客のニーズを、
完全に満たす樹脂を、この手で。

TAIKI KAGA

ファインケミカルズ研究所 第1グループ 第2開発担当
工学府 機能発現工学専攻 先端物質化学コース|2016年卒

顧客のニーズを、
完全に満たす樹脂を、この手で。

TAIKI KAGA

機能化学品研究所 第1グループ 第2開発担当
工学府 機能発現工学専攻 先端物質化学コース|2016年卒

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CAREER

2016
機能化学品研究所第1グループ第2開発担当(光硬化性樹脂の評価)
2017
機能化学品研究所第1グループ第1開発担当(組織変更)

日本化薬に入社を決めた理由を
教えてください

もともとものづくりに興味があったことから、大学時代は主にエポキシ樹脂の研究をしていました。そのため就職活動では、研究室での経験を活かせる企業を中心に志望。その中で、樹脂の開発ができることに加え、色素やフィルムのような化学製品だけではなく、抗がん薬や車のインフレーターなど多岐に渡る事業を展開している日本化薬に興味を持ち、入社を決めました。

現在の仕事・向き合っている
プロジェクトについて

現在携わっているのは、フレキシブルプリント基板(以下FPC)に使用する光硬化性樹脂の開発です。FPCの最大の特徴は樹脂ならではの柔軟性を活かし、回路基板を折り曲げて配置出来ること。今日ではスマートフォンや携帯電話、液晶テレビなどあらゆる電子機器の小型軽量化・薄型化に欠かせない存在となっています。さらなる活用の幅を広げていくために、どうやったら求める耐熱性・絶縁性・現像性を実現できるのか、日々研究開発を重ねています。

心に残っているプロジェクトや
達成感を感じた仕事について

今でも心に残っているのは、FPC用の樹脂開発において、自分が開発した樹脂が採用になった時のこと。評価の正確性を高めるために、開発当初に顧客の研究所を訪問させていただき、顧客と一緒になって研究結果をすり合わせながら、妥当性のある評価を確立したことは今でも記憶に残っています。その後も、樹脂の骨格決定のために何度も打ち合わせを重ねる中で、少しずつ顧客が求める特性に近づいていき、最終的には要求特性を満たす樹脂を開発することができました。このプロジェクトを通じて実感したのは、顧客の要求を完全に満たす樹脂を開発する難しさ。
しかし、それと同時に、顧客のニーズを正しく把握し、ニーズを満たす樹脂をスピーディーに製品化するといった自らの役割を再確認する機会にもなりました。それ以降、樹脂を開発するために研究のスキルを付けていくことはもちろん、顧客の真のニーズや製品の使われ方などより深く顧客のことを理解するように努めています。

仕事における面白さややりがいを
教えてください

日本化薬における研究職の面白さは、ただ研究するだけではないところにあります。顧客への技術的なプレゼンや新規の市場の探索など、さまざまな仕事を若手のうちから任せてもらえる風土があるため、自分のやる気さえあれば、あらゆることにチャレンジすることも可能です。私自身も若手のうちから顧客へのプレゼンやニーズのヒアリングをする機会をいただけたことが、現在の糧となっています。特にプレゼンでは、自分が開発した製品に顧客が興味を持ってくれたらうれしいですし、また、顧客のニーズを直接聞くことは、樹脂開発へのモチベーションにもつながります。また、現在の主要顧客は日本企業ですが、少しずつ海外の顧客も増えてきているといった現状もやりがいの一つとなっています。今後は、少しでも早く海外のフィールドでも活躍できるグローバルな研究者になれるよう、語学力や海外の市場トレンドにも目を向けながら、日々の研究開発に取り組んでいきたいと思っています。

あなたにとって
世界的すきま発想。とは

ずばり、他社にはない特性を持った製品を生み出すことだと考えています。そう思うようになったきっかけは、日本化薬の代表的な樹脂の一つ「NC-3000」にありました。これは、一般的なエポキシ樹脂は持ちえない難燃性という特性を日本化薬の独自の技術により加えた樹脂のこと。日本化薬はこうした他社にはない特性を持った樹脂を多く有しており、それが顧客へのプレゼンを通してその特性を認めていただいたときに「世界的すきま発想。」を強く実感しました。現在は、この「NC-3000」の製造における技術を利用して、5G用の材料にもなりうるマレイミド樹脂を開発中。日本化薬特有のマインドを継承しながら、これからもどんどん新しい「すきま」を探していきたいと思います。