生物多様性

方針・基本的な考え方

私たち日本化薬グループは、生物多様性が持続可能な社会にとって重要な基盤であることを認識しています。生物多様性の損失は環境汚染と森林破壊が大きな要因となっています。日本化薬グループではレスポンシブル・ケア方針のもと、環境への影響に配慮し、資源の有効利用、気候変動への取り組み、水質汚濁や大気汚染の防止等、環境負荷ならびに環境リスク低減を常に念頭において事業活動を行っていきます。

体制

取り組み

水に関する取り組み

各事業場での取り組み

高崎工場
自然環境と調和のとれた工場運営

高崎工場は、旧東京第二陸軍造兵廠岩鼻火薬製造所の払い下げを受けて、1946年4月より黒色火薬の製造所として操業を開始し、その後、1971年8月に医薬製造業へと事業転換しました。操業開始時より『自然との共生』を目指し、ISO14001を2001年1月に取得しています。

「群馬の森」や烏川の自然に囲まれた環境の中で、高崎工場では「生命と環境を守り続ける高崎工場」のスローガンのもと、環境方針に「一人ひとりが生命関連産業に従事していることを十分認識し行動するとともに、環境保全活動を進め、豊かな自然環境と調和のとれた工場運営に努める」と定めています。

工場は56万m2の広大な敷地があり、工場立地法の緑地として届け出ている11万m2は過去には火薬庫として使用していましたが、医薬への事業転換後は使用しなかったため、ほぼ自然植生のまま残されており、高崎市街地には大変貴重な自然群とともに当時の生態系が維持されていると考えられます。
敷地の東側と南側と北側は利根川水系の一級河川である「烏川」と、「井野川」(利根川水系烏川支流の一級河川)と、「粕川」(利根川水系広瀬川支流の一級河川)と三方を一級河川で囲まれ、北側は県立都市公園の「群馬の森」に隣接しています。
タヌキやカワセミなどが住んでいるこの貴重な自然型樹群をこれからも守り続けます。

環境施設としては、緑地とともに場内に「クリーク」を設置しています。これは火薬製造所の時代に水力発電を行っていた施設の一部で、戦後当時使用されていた海外製の水力発電の遺構も大切に保管管理しています。
このクリークは居住区域から離れた自然型樹群の中にあり、河川にも近く動物にとって安全で、森や川で餌が獲れることから、毎年「渡り鳥」が飛来するオアシスになっています。毎年の渡り鳥の飛来と北方への旅立ちは従業員にとっても楽しみな季節のイベントです。

高崎工場での環境保護に関する取り組みとしては、カーボンニュートラルヘの取り組みによる気候変動対応の他に、工場排水処理水の排出管理による周辺の環境保全対策を行っています。工場排水処理水の排出管理方法は以下のように実施しています。
場内のクリークに堰を設置し、クリークを2つに区分しています。1段目のクリークに活性汚泥法により無害化処理された工場排水を一時的にプールして、2段目のクリークの水質を毎日測定して、異常がないことを実測してからクリーク放水堰を開いて河川に放流することで環境汚染防止に万全を期しています。

自然環境と調和のとれた工場運営
自然環境と調和のとれた工場運営

森林認証品への移行推進

日本化薬では、コピー用紙をすべて森林認証紙へ切り替えました。また本社で発行している社内報や会社案内、サステナブル経営の解説冊子などの全社配付物も引き続きすべて森林認証紙を使用しています。なお包装資材も可能なものから順次森林認証品に切り替えを進めています。
今後も従業員に身近な環境への取り組みとして意識できることを中心に、日本化薬グループの事業活動が環境に及ぼす影響をできる限り小さくすることに取り組んでまいります。

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