医薬
アグロ
日本化薬株式会社
常務執行役員
ライフサイエンス
事業領域管掌
島田 博史
医薬事業のKV25 初年度となる2022年度は、例年のように国内製剤における薬価改定の影響を受けましたが、工夫製剤を中心としたジェネリック抗がん薬やバイオシミラーを中心に販売数量を伸長させて、前年並みの売上高となりました。また、原薬・国際・診断薬事業や、子会社のフードテクノの業況は堅調で、医薬事業全体として、売上高・部門営業利益ともにほぼ計画を達成することができました。研究開発においては、2025年に臨床試験入りを目指すテーマを複数推進し、アカデミアとの提携による新しいモダリティの獲得にも着手しました。また、これまで同様にジェネリック抗がん薬・バイオシミラーの継続的上市のための活動も手厚く進めています。一方、医薬品を提供する企業として、品質保証と安定供給の重要性を再認識した1年でもあり、今後従業員一同が気を引き締め万全の体制で事業の運営にあたりたいと考えています。
アグロ事業のKV25 初年度は、海外販売が大きく伸長し、良いスタートを切ることができました。特に殺虫剤エビセクト、フロメトキン製剤の販売増が大きく貢献しました。しかし、原材料価格の高騰が利益性の悪化を招きました。今後も、国内販売の維持、海外販売の拡大、原価アップの販売価格への転嫁、コストダウンを押し進め、2025年度の計画達成を目指します。
2023年度は新たに医薬事業とともにアグロ事業を含むライフサイエンス事業領域がスタートします。この事業領域全体としては医薬品と農薬に加えて食品やヘルスケア関連の製品を持つ強みがあります。「生きる」「食べる」「暮らす」といった人々の生活と密接に関わる技術分野について、事業領域内のシナジーによる新しい発想の事業・製品を創出し、ありたい姿を目指していきます。
抗がん薬