MESSAGEメッセージ

来たれ、「良心の結合」に
共感できる人材よ。

代表取締役社長 鈴木 政信

三つの源流で世紀を超える

 日本化薬は今年で創業100周年を迎えましたが、歴史を紐解くと三つの源流にたどり着きます。
 当社の前身である日本火薬製造が産声を上げたのは1916年のこと。第一次大戦の影響で火薬類の輸入が途絶えたことから民間初の産業用火薬製造会社として誕生し、炭鉱採掘に欠かせないダイナマイトの供給を通じて産業の発展に貢献してきました。もう一つの源流である帝国染料製造が発足したのも同じ1916年でした。こちらは大戦の影響で輸入が困難となった合成染料の国産化を目的に設立された会社です。さらに1931年には医薬事業のルーツである山川製薬が誕生。鎮痛剤アスピリンの製造に日本で初めて成功します。

 こうしてみるといずれも当時の社会のニーズに応えるべく生まれた、フロンティアスピリットあふれる会社だったことがわかります。
 1943年に三社は合併し、2年後に商号を変更して現在の「日本化薬」となります。合併の大きな理由は、戦争により資源や人材がひっ迫する中、互いのリソースを有効活用しようということでしたが、結果として、これによりさまざまな相乗効果が生まれました。

多様性がイノベーションの原動力

 その最たるものは、技術・事業の「多様性」を得たことです。化学という土台の上に「火薬」「染料」「医薬」、そこから派生した「樹脂」という4つの基盤技術を持ったことにより、さまざまな事業展開が可能となりました。
 生物の世界では、環境の変化に対応するために遺伝子の多様性(ダイバシティ)が重要な役割を果たしていますが、実はこれは企業も同じ。幅広い事業分野を持つ当社は、時代ごとに、好調な事業が他の事業を支える形で成長を続けてきました。

 一時的に採算割れとなる部門が生じても、会社全体では一度も営業赤字になったことがありません。こうした技術・事業の多様性=ダイバシティは当社の大きな強みといえます。
 また分野の垣根を超えた技術の交流・融合から、新しい価値が生まれてくることもしばしばあります。現在開発中の抗がん薬内包高分子ミセルもその一つで、医薬技術と樹脂技術を組み合わせたものです。今後はこうした「融合」の取り組みを強化していきたいと考えています。

「良心の結合」が日本化薬のDNA

 当社の企業ビジョンは「最良の製品を、不断の進歩と良心の結合により、社会に提供し続けること」。KAYAKU spiritと呼んでいますが、これは創業期から60年以上にわたり経営の第一線に立ち、当社の基礎を築いた原安三郎氏が78歳のときにつくった社是、「良心の結合」「不断の進歩」「最良の製品」の三つの言葉を現代風にアレンジしたものです。
 この中でとくに私が大事だと考えているのが「良心の結合」という部分です。
この「良き心を結び合う」という世界観こそが日本化薬のDNAではないかと考えています。ひとが本来持っている良心で行動し、社会や会社の集団生活で、社会なり企業を良くしようと、一人ひとりが良き心を結び合うという姿がすべてのはじまりだと考えています。

 たとえば医薬分野において、当社は他に先駆けてがん治療薬の開発に取り組み、日本初の抗がん剤開発を実現しました。がん治療薬は開発に莫大な費用が掛かるだけでなく、収益性の高い領域とは当時は考えられていませんでした。それでも挑戦を続けたのは、それが「世の中に必要である」という信念を開発チームのメンバーや経営者が共有していたからです。
 当社のコーポレートスローガンである『世界的すきま発想。』。実はここにも「良心の結合」が隠れています。目立たないかもしれないけれども誰かがやる必要があるもの、日本化薬にしかできないものに果敢に取り組む。この発想で当社は、ニッチ領域でのグローバルNo.1と呼べる製品を数多く世に送り出しています。

多様な人材が活躍できる場所

 われわれが求める人材像としては、まずこの「良心の結合」に共感できる人。その上で元気があればどなたでも大歓迎です。とはいえ、コミュニケーション能力はどんな仕事であれ必要になります。仕事はチームで進めるのが基本。人の話をきちんと聞き、自分の意見をきちんと表明できなければ、仕事が前に進まないからです。

 さまざまな人間が、ワイワイガヤガヤ意見をぶつけ合う中から新しいものが生まれてくる。当社はその成り立ちから多様性=ダイバシティを大切にしてきた会社ですので、前向きに挑戦する気概があれば誰にでも活躍のチャンスがあります。ぜひ、いろいろな特性や志向を持った、多様な人材に来ていただきたいと考えています。