研究開発・知的財産

研究開発方針

 当社グループは火薬・染料・医薬をルーツとする基盤技術を、機能化学品事業・医薬事業・セイフティシステムズ事業・アグロ事業へと時代に合った姿へ進化させてきました。これらの基盤技術と、100 年の歴史の中で培ってきた豊富な知的財産とを融合し、研究成果の出口を明確に見据えた開発を推進して、当社の役割と社会的使命を果たしてまいります。
 中期事業計画 KAYAKU Next Stage においては、研究開発の強化を重点テーマの1つとして掲げています。縦のラインと横のラインによる特徴的な研究開発体制によって、社会に必要とされる「最良の製品」の創出に取り組み、時代の変化を先取りして進化し続けるグローバルな「スマート ケミカルズ カンパニー」を目指します。

研究開発体制

研究開発体制

(1)事業と一体となった研究開発の推進

 研究開発、営業、製造、本社事業部門が一体となり、市場ニーズを的確に捉えた製品開発体制の強化を目的に、機能化学品研究所・医薬研究所・セイフティシステムズ開発研究所・アグロ研究所を各事業部門の下に置く体制とし、縦のライン「縦糸」の強化を図っています。

● 機能化学品研究所

 機能化学品研究所では、樹脂・色素を中心とする独自の素材開発と複合化に注力しています。高耐熱性や難燃性を有する環境対応型エポキシ樹脂・マレイミド樹脂をはじめ、特徴的な素材を開発し、情報・通信、省エネルギー・省資源分野向けに展開しています。さらにディスプレイや電子デバイス分野向けに素材を複合化した機能性材料を開発しています。また、歴史ある染料技術を深化させ、インクジェットプリンタ用色素や特殊な機能性色素材料の開発にも注力しています。加えてアクリル酸・メタクリル酸などの基礎化学品製造用の高性能触媒の開発を推進し、逐次市場へ投入しています。

● 医薬研究所

 医薬研究所では、ナノテクノロジー技術による抗がん薬内包高分子ミセルの研究開発を精力的に進めています。また、薬剤費が非常に高額なバイオ医薬品に対し、安価な製剤の提供が社会的に求められていることから、バイオシミラーを導入しその開発に取り組むとともに、高品質で生産性の高いバイオ医薬品を製造するための技術獲得に挑戦しています。さらに、医療ニーズに応える、抗がん薬のジェネリック医薬品の開発についても積極的に取り組んでいます。

● セイフティシステムズ開発研究所

 セイフティシステムズ開発研究所では、当社の火薬技術を活かしたディスク型インフレータ( 運転席、助手席エアバッグ用) 、シリンダ型インフレータ( サイド、カーテン、シートクッション、ニーエアバッグ用)、シートベルトプリテンショナー用マイクロガスジェネレータ、歩行者保護ボンネット跳ね上げ駆動装置用マイクロガスジェネレータの開発を推進しています。また、世界各地に配置された生産拠点の安全部品技術を結集し、グローバルに展開している顧客に、安価で高品質な安全部品をタイムリーに提供する研究開発体制を構築しています。

● アグロ研究所

 アグロ研究所で上市に向けて取り組みを続けていた野菜や果樹用の新規殺虫剤「ファインセーブ®」が、2018年6 月に発売されました。
 「ファインセーブ®」の普及拡大に努めると共に、さらに新しい農薬や、安全で使いやすい農薬を提供するため、工夫製剤の開発と現製品の適用拡大を継続的に実施いたします。

(2)研究開発の全社的な連携と推進

 研究開発における組織を超えた連携は、研究開発本部が担う横のライン「横糸」として明確にしています。社内外の知的財産の融合、知的財産戦略、研究所間の融合を研究開発本部が主導し、研究経営委員会が全社経営課題として研究開発全般に関与する体制となっています。新製品・新事業の創出を目指した研究開発のうち、将来大きな成長分野となることが期待できるテーマへは、全社的な経営資源を戦略的に配分して社内外の技術・製品・知的財産を融合するなど、コーポレート研究として推進しています。

コーポレート研究

テーマ内容
有機エレクトロニクス材料 機能性色素の技術を活かして、フレキシブルデバイス用トランジスタやセンサー素材などで期待される有機エレクトロニクス材料の開発を推進しています。
光制御フィルム フィルム加工や塗工の技術を活かし、特定波長の光を反射・吸収する独自の光制御フィルムを開発し、車載用ヘッドアップディスプレイやアイウェア分野への応用に、精力的に取り組んでいます。
抗体医薬品の製造技術 抗体医薬品の開発・製造拠点となる株式会社カルティベクスを三菱ガス化学株式会社と合弁で設立。国産抗体医薬品の製造基盤技術の確立を目指して、ノウハウを融合しながら開発を推進しています。

関連情報

研究開発トピックス(会社情報)

知的財産戦略と方針

 当社グループでは、事業方針に沿った戦略によって有用な知的財産を創り、また知的財産を継続的に事業へ投入していくことにより、企業価値の向上につなげることをミッションとしています。この機能を中核的に担う知的財産部では、次の4つの事項に重点的に取り組んでいます。

  1. 質の高い特許出願 
  2. 事業に活きる知財戦略
  3. 権利行使や他社の攻撃に備えた特許網
  4. 国内・海外グループ会社の知的財産の集中管理

 また、他社特許の分析による特許環境の研究と、製品周辺の特許群の出願による特許網の構築を、製品および事業の競争力を高める上で重要な知的財産戦略と位置付けて、事業部・研究所と一体となって取り組んでいます。

関連情報

知的財産創出の促進(CSR情報)

株価情報

証券コード(東証一部):4272

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