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特集 日本化薬グループ・グローバルで「廃水処理に関する環境保全技術の向上」を実践

日本化薬グループ・グローバルで「廃水処理に関する環境保全技術の向上」を実践

 持続可能な社会の実現に向けて、環境問題や社会課題の解決を、企業が率先して取り組むことが求められています。世界12の国と地域で事業を行う日本化薬グループでは、「地球環境に配慮した安定・安全な廃水処理」を目指したCET(クリーン エコ テクノロジー)プロジェクトを、国内の事業場および中国にあるグループ会社無錫先進化薬化工有限公司(WAC)で実施しました。
 国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の目標14では、海洋と海洋資源の保全が掲げられています。生物多様性の保全にも配慮したCETプロジェクトは、こうした社会のニーズに対応しながら、2012年のスタートから5年半に及ぶ長期的な取り組みとなりました。

プロジェクト発足の背景と目標

 樹脂や色素、染料を取り扱う当社グループの工場は、廃水処理に関して特有の課題があります。生物処理が困難な高塩濃度廃水、色素製造時の高COD着色廃水……これらの課題の克服は、環境負荷の低減はもちろん、地域社会とのエンゲージメントなど、持続性の観点からも重要と認識しています。
 2012年10月に発足したCETプロジェクトでは、中長期目標のもと期間を第一期(2012~2016年)と第二期(2016~2018年)に分け、「中期CSRアクションプランNo.9:廃水処理に関する環境保全技術を向上させる」を実践するため、実効的なマネジメントを展開しました。廃水処理技術の向上によるCOD排出量の低減、将来の技術者の育成やコストダウン、拠点間の技術の平準化など共通の目標を掲げ、国内の事業場およびWACで取り組みを推進しました。

プロジェクトへの目標

プロジェクトへの目標

プロジェクト参加事業場/部署および主な成果

プロジェクト参加事業場/部署および主な成果
プロジェクト参加事業場/部署および主な成果

技術者育成、産学連携、信頼の獲得

 CETプロジェクトの上記成果に加え3つの取り組みがありました。
 ①技術者育成に向けた取り組みでは、全事業場にて勉強会・分科会・交流会(のべ約20回/5年間)を開催してレベルアップを図るとともに、プロジェクトデータベースを立ち上げ、情報の一元管理と全事業場への発信を行うことで、タイムリーな情報共有を徹底しました。その結果、研究者の廃水に対する意識向上につながり、研究段階から廃水処理を意識した製造設計が可能となりました。
 ②産学連携では、技術交流会を開催し、当社グループの廃水のコア技術である「有色廃水の脱色技術」に関して事例発表や情報交換などを実施しました。また、新しい廃水処理技術の開発を目指して、大学との共同研究も行いました。
 ③社外ネットワークの構築に向け、お取引先からの技術者指導依頼や大学からの見学依頼にお応えし、積極的に社外とも技術を共有することで信頼の獲得に努めました。

日本化薬 生産技術本部 生産技術部長 佐川 征博日本化薬㈱ 生産技術本部
生産技術部長 佐川 征博

MESSAGE
「不断の努力で改善し、成果を将来につなげていく」

 2012年のキックオフから約5年半。CETプロジェクトの財産として長期目標であった技術者育成はもとより、拠点間の廃水担当者や社外のネットワーク化も進み、また技術が確立したことで新たな設備提案やコストダウンの早期実現化につながるなど、目に見える改善ができました。さらに、処理技術の妥当性を評価し、最適化を実現するノウハウも蓄積できています。そしてプロジェクトの成果は2018年に「日本化薬グループの廃水処理技術集成」として製本化し、将来に備えた廃水技術基盤の強化や技術継承にも役立てています。今後は各工場の技術支援や環境保全活動など、PDCAを力強く展開していきたいと考えています。

 今回の活動は、2018年に日本化学工業協会レスポンシブル・ケア賞優秀賞を受賞しました。
 確かな知識と高い処理技術で、捨てるもの(廃水)に対する処理に意識を傾け、環境に配慮した製品設計を行うこと、そして既存のプロセスを創意工夫により改善していくことで、これからも環境にやさしい日本化薬グループを目指していきます。

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