経済責任と事業を通じたCSR活動

豊かな生活を目指した日本化薬グループの現在および未来の製品や技術

日本化薬グループは、 "世界的すきま発想。" でニッチでも突出した技術によって付加価値の高い製品を開発し、世界になくてはならない企業を目指しています。

経済的責任を果たすCSR活動 イラスト

イラスト拡大

日本化薬グループの事業

日本化薬グループの主な4つの事業と研究開発をクローズアップし、基盤技術を活かした社会に貢献する開発製品などをご紹介します。

日本化薬グループの事業内容

機能化学品事業

特徴ある機能化学品を提供し、情報・通信、省資源分野を通じて社会に貢献します

機能化学品事業では樹脂、色素、触媒、光学加工やX線の技術を応用し、環境に配慮した製品を「情報・通信、デジタル印刷、省エネルギー・省資源、センシング」などの分野に幅広く提供してきました。現在、環境負荷低減、CO2排出量の削減にも積極的に取り組んでいます。これからも、お客様そして社会のニーズにお応えできる特徴ある機能化学品を提供しつづけ、人びとの安心安全な暮らしを守り、IoT社会や多様なモビリティ社会を支えることで、「超スマート社会」と「SDGs」の実現へ貢献していきます。

機能化学品事業

Kayaku Safety Systems Malaysia Sdn.Bhd

医薬事業

得意技術によるイノベーションの推進、高品質な医薬品の安定供給、情報提供により、医療の向上を通じて社会に貢献します

医薬事業は、バイオテクノロジーや高分子技術を用いた創薬研究・開発に取り組んでいます。加えて、抗体薬のバイオシミラーおよびがん領域のジェネリック医薬品を重点領域として研究・開発を進めています。

得意技術によるイノベーションの推進、高品質な医薬品の安定供給、情報提供により、医療の向上を通じて社会に貢献していきます。

医薬事業

MINK Web

セイフティシステムズ事業

火薬技術の応用で、自動車衝突事故発生時の人命保護に世界中で貢献します

全世界での自動車生産台数は今後も増加すると予想されています。それに加え、自動車の衝突時に搭乗者、歩行者を保護する安全部品は、先進国のみならず開発途上国においても急速に拡大しています。セイフティシステムズ事業では、当社創業の技術である火薬技術を自動車安全部品に応用し、エアバッグ、シートベルトプリテンショナー、歩行者保護のためのボンネット跳ね上げ装置などの自動車安全部品に組み込まれる、インフレータ、マイクロガスジェネレータなど火薬技術を応用した製品を供給しています。セイフティシステムズ事業の製品は、日本のみならず、チェコ、中国、メキシコ、マレーシアで生産され、ほぼ全世界の自動車メーカーで使用されています。セイフティシステムズ事業の製品は、世界中で、もしも自動車事故が発生してしまった時、人々の生命を守るのに役立っています。

セイフティシステムズ事業

セイフティシステムズ事業

アグロ事業

食の安定供給に不可欠な安全で環境適合性に優れた農薬製剤技術を提供し、農薬を通じて社会に貢献します

世界的な人口増加による食糧需給問題や国内の食糧自給率問題や病害虫による農産物被害が増加するなど農業を取り巻く環境が年々厳しくなる中、安全・安心な農産物を安定的に生産し、市場に供給することが必要とされています。

アグロ事業では独自の目線から保有技術を工夫・活用しながら、さまざまな農薬を製品として提供しています。2018年6月には新規殺虫剤「ファインセーブ®」を上市し、難防除害虫であるアザミウマ類などに効果の高い農薬として、また化学農薬のみに頼らない総合的病害虫管理に適した気門封鎖剤「フーモン®」などを市場に提供し好評を得ています。今後もニーズに合った技術や資材を研究開発し、提供し続けることで農業に貢献していきます。

アグロ事業

アグロ事業

日本化薬の研究開発

日本化薬グループは、研究開発を事業成長の原動力と捉え積極的な研究開発活動を行っています。
創立100周年を超えて培ってきた要素技術や基盤技術をさらに深化させ、新しい技術の導入を図りながら研究開発を遂行し、最良の製品を提供し続けることにより、生命と健康を守り、豊かな暮らしを支え、社会のサステナビリティに貢献し続けます。

機能化学品事業・医薬事業・セイフティシステムズ事業・アグロ事業の4つの事業組織に直結した各研究所では、各事業領域における当社らしい新製品の創出に向けた研究開発活動を行っています。研究開発本部は、全社の横糸機能組織として、知的付加価値の創造・提供及び社内外の技術融合による全社的な研究開発の推進を担っています。研究企画部では新事業創生に向けた企画と研究開発を行っています。将来、大きな成長事業となることが期待できるテーマについては、全社的な経営資源を戦略的に配分したコーポレート研究として積極的に推進しています。

また、知的財産部においては特許やノウハウなどの知的財産権の確保は勿論のこと、各種情報の分析・解析により研究開発戦略の策定に貢献しています。

研究所の概要

新規事業創出の取り組み

新規事業の創出を、スピード感をもって行うために、研究開発本部研究企画部内に新事業企画グループ、新事業開発センターを設置しました。将来成長が見込め日本化薬のコア技術が生かせる「モビリティ」「環境・エネルギー」「ライフサイエンス」「エレクトロニクス」を重点分野とし、新事業創出に取り組みます。

新事業企画グループでは、市場や技術の調査・分析を行い、新事業創出テーマを企画立案します。テーマの企画では、新事業のビジョン、事業化戦略を定め、マーケティングを行います。企画は市場環境や開発状況に応じて絶えず見直します。新事業開発センターでは、新規事業の実現を目指した研究開発を行います。目標達成のため先端技術の開発や導入を行います。

また、新事業創出のスピードアップを目的に、大学等の研究機関、スタートアップと連携するなど積極的にオープンイノベーションにも取り組みます。

全社研究発表会

年1回開催される「全社研究発表会」では、国内4拠点で研究開発に従事する研究員と、社長をはじめとする経営陣や本社の関係者が一堂に会し、日ごろの研究開発の成果の口頭発表やポスター発表、事業・技術開発に貢献した特許の口頭発表並びに表彰を行います。経営陣と研究員が直接コミュニケーションを図り、日本化薬の研究開発について意見交換を行います。

2020年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止のためこれまでの集合形式のポスター発表から分散形式のweb発表に変更し、メイン会場ではマスク着用およびソーシャルディスタンスを確保しながらの発表会としました。発表会は、事業・技術開発に貢献した特許、各研究開発部門のトピックス、AIの研究開発活動への利活用などの発表をして活発な意見交換を行いました。日本化薬の歴史の中で培われてきた社内技術の理解を深めるとともに社外技術の導入・融合を図り、近未来の社会的課題の解決やイノベーションの推進を加速します。

  • 全社研究発表会
  • 全社研究発表会

ドローン用「安全装置」への挑戦

セイフティシステムズ事業本部は、自動車安全装置の重要部品として「インフレータ」や「マイクロガスジェネレータ」などのガス発生装置を開発、製造、販売しています。これらのガス発生装置の事業には、日本化薬が創業以来鍛え上げてきた火薬の技術がたくさん盛り込まれています。セイフティシステムズ開発研究所では、この火薬技術を活用して、日々新たな製品の開発に励んでいますが、この技術で別の分野へ進出できないかと検討をしました。

  • パラシュートが開いたときパラシュートが開いたとき
  • ドローンに載った実際の安全装置ドローンに載った実際の安全装置

新規テーマ創出プロジェクト発足

研究所の若手メンバーが中心になり新規テーマ創出プロジェクトを立ち上げ、合宿やワイガヤ活動を通じて議論を重ねた結果、提案テーマとして出てきたのがドローン用の安全装置の開発でした。ドローンは、近年その技術革新や用途開発が目覚ましく、将来、社会で広く使われると見込まれています。私たちは、そのドローンの成長性に着目し、その安全装置を、火薬の技術を使って実現しようと思い立ちました。火薬は少量で大きな力を出しますので、飛行性能を上げるために、小型軽量な特性が求められるドローンのデバイスとして最適であると考えたのです。

  • 開発やテストはたくさんのコンポーネントが関与するのでチームワークが重要開発やテストはたくさんのコンポーネントが関与するのでチームワークが重要

技術的な課題とイノベーション要因

火薬の力を利用して、パラシュートを射出する機構を具体化しました。緊急時にドローンが落下する際にパラシュートが飛び出し、減速して降下することで、ドローンの衝突の衝撃を緩和し、下にいる人を守る安全装置です。火薬は力が強い反面、その取り扱いに注意しないと危険な面もあるので、慎重に強度設計を繰り返しました。また、ドローンに載せるには、その飛行を阻害しないように極力軽く、小型にする必要があるため、無駄なスペースや部品を無くしました。作った安全装置はドローンに載せて屋外のテストフィールドで飛行落下テストをして、その効果を確かめています。

  • フィールドに出て繰り返し行うドローンの飛行、落下テスト
  • フィールドに出て繰り返し行うドローンの飛行、落下テストフィールドに出て繰り返し行うドローンの飛行、落下テスト

積極的にオープンイノベーションを活用

日本化薬は、火薬や自動車安全部品については、たくさんの技術の蓄積がありますが、ドローンやパラシュートは、未知の領域です。こうした未知の分野については、外部の企業やコンサルタント、大学の研究室の協力を得て、完成させていきました。また、ドローンの落下時の安全装置ですので、実際の試験には、大きなテストフィールドが必要になります。日本化薬グループの工場に敷地を借りて、大型クレーンからの落下、射出試験を繰り返し、安全装置としての信頼性を向上させました。事業の立ち上げには、こうしたコンセプトを早期に市場に紹介して、その声を聞くことが重要と考え、展示会にも積極的に出展し、私たちの安全装置を使ってくれるお客様を探しています。ドローンの開発は海外でも活発なので、海外の協力会社との情報交換も積極的に行っています。特に米国では、競合の製品を入手し、協力企業の助けを借りながらベンチマークテストをして、自社開発品の差別化を進めています。このようなイノベーション活動を通じて、早期に競争力のあるドローン安全装置を作り上げ、社会に貢献したいと考えています。

  • 大型クレーンを使った投下試験を実施大型クレーンを使った投下試験を実施
  • ドローンの仕組みやシステムの制御方法を外部講師から学び習得ドローンの仕組みやシステムの制御方法を外部講師から学び習得

5G向け製品、続々と開発中!

日本化薬のエポキシ樹脂「NC-3000-H」は次世代高速通信システム5G基板向けに使用されています。日本化薬はさらなる高速通信システムに向けたお客様の高度な要求にこたえるため、耐熱性と低誘電特性を兼ね備えたマレイミド樹脂「MIR-3000-70MT」を量産化しました。日本化薬グループは電子部品向け高純度エポキシ樹脂でトップシェアを有しますが、この製品は従来のエポキシ樹脂では実現できなかった高速通信向けの電気特性を持ち、当社が得意とするビフェニル骨格に関する経験を生かして開発したもので、従来のマレイミド樹脂とは異なり加工成形性が良いことが特長です。

機能化学品研究所では、10年以上前から将来を予測し、高速通信向けに開発を行っていました。今日もMIR-3000という新規樹脂の開発に続いて低誘電特性を持たせた低誘電樹脂をさらに継続開発し、事業拡大を目指しています。私たちは高速通信が支える豊かな超スマート社会の実現に貢献し続けられるよう、継続的に新たな技術・製品を世の中に提供し続けたいと考えています。

  • 機能化学品研究所
  • 機能化学品研究所

日本化薬グループの保有技術を深化させた研究開発 ~光制御フィルムの研究開発~

自動車に関する環境がEV化、自動運転技術などの進展によりに大きく変わろうとしています。

セイフティドライブをサポートするために多数のセンサーが搭載されています。フロントガラスに種々の情報を映し出すヘッドアップディスプレイもその一つで、必要とする情報を明瞭に映し出すために光を制御する特殊なフィルムが使われています。このような光制御技術は、ヘッドアップディスプレイだけではなく、液晶や有機ELディスプレイ、プロジェクター、透明ディスプレイ、遮熱ウィンドウ、サングラスなど非常に幅広い分野で応用されています。

日本化薬では、当社が有する偏光フィルム、位相差フィルムなどの光制御技術を応用・発展させた優れた特長のある光制御フィルムの応用開発をコーポレートテーマ研究の一つとして検討しており、例えば、高視野角で鮮明な画像を可能とする独自の技術を使った自動車用ヘッドアップディスプレイ用途への応用展開をグループ会社とも協業しなから推進しています。

  • ヘッドアップディスプレイヘッドアップディスプレイ

近未来社会のニーズを見据えた研究 ~有機半導体材料の研究開発~

エレクトロニクス製品は、20世紀の社会の暮らしを飛躍的に豊かにしてきました。現在では、医療機器・パソコン・スマートフォンなどのように私たちの身の回りでなくてはならない存在になっています。これらエレクトロニクス製品のコアとなる材料がシリコンに代表される無機半導体です。

日本化薬では、無機半導体に代わる有機半導体の研究開発を行っています。有機半導体は、柔らかいエレクトロニクス製品を創出できるため、さまざまな製品(新しい豊かさを社会にもたらす製品)が提案されています。さらに、印刷で生産することも可能であるため、環境に優しく省エネルギーな半導体生産プロセスを作り上げることができます。有機半導体材料は、近未来のエレクトロニクス社会のキーマテリアルとして学術界・産業界から大きな期待が集まっています。

当社の有機半導体材料は、世界でもトップクラスの性能を有しており、国内外の先導的な研究機関との共同開発を行うなど、事業化を加速するために積極的な協業を行っています。

今後も、日本化薬では、近未来の社会ニーズに応える新規テーマを立ち上げ、計画的な事業展開を図り、社会に貢献していきます。

  • 無機半導体無機半導体
  • 有機半導体有機半導体
エレクトロニクスの近未来

イラスト拡大

海外からのインターンシップ学生の受け入れ

海外からのインターンシップ学生の受け入れ

日本化薬では、国内だけでなく海外の大学からもインターンシップ生を受け入れています。インターンシップ生は、日本化薬の研究所で研究開発を中心とするさまざまな活動に取り組み、企業活動や日本文化について学びます。一方、企業側は、若い研究者と一緒に働くことで刺激を受けることができます。今後もインターンシップ生の受け入れを通して、社内風土のグローバル化を進めるとともに、日本の人的な国際交流に貢献していきます。

研究開発活動へのインフォマティクスの利活用始動

研究開発にデータ科学の手法を取り入れたマテリアルズインフォマティクスや創薬インフォマティクスは、近年多くの活用報告が行われており、注目を集めている技術です。日本化薬においても、それぞれの事業領域で幅広く応用できる技術として、インフォマティクスの利活用についての取り組みを始めています。

取り組みやすい環境整備、社内外の講演・講習によるリテラシー向上や知識の蓄積、技術の定着と研鑽を目的とした社内ネットワーク構築など、引き続き推進していきます。

日本化薬の研究開発は、仮説に基づく従来の手法に加え、情報のデジタル化やデータ分析に力を入れ、さらなる促進と効率化を目指します。

研究開発活動へのインフォマティクスの利活用始動

日本化薬グループ内での交流

明日につなげる運動発表大会

2020年で61回目を迎える予定であった”明日につなげる運動発表大会”は、昨年末からの急速な新型コロナウイルス感染拡大を鑑み、開催を見送りました。

国内外問わず大人数が集まる行事の開催が困難となった状況下でも、日本化薬グループ全体で何か取り組めることはないかと模索した結果、「コロナ禍への対応要旨集」と「各事業場の紹介動画」を作成し、各事業場に配付しました。

コロナ禍への対応要旨集では、各事業場がどのように感染予防と事業活動継続に必要な対策を実施しているかを情報共有し、優れた対策を講じている事業場を参考にすることができました。また、各事業場の紹介動画では、他の事業場がどのような立地・環境で仕事を行っているかを互いに知り合うことで、他部門への興味を引き出し社内活性化やコミュニケーション促進につながることを期待して、各事業場で制作いただいた紹介動画をDVDに収載し、配付しました。

来年度の発表大会に向けて運営方法を検討しておりますが、1日も早く日本化薬グループの従業員が一堂に集まる場として、開催できることを心から願っています。

  • 明日につなげる運動発表大会
  • 明日につなげる運動発表大会

KAYAKU spirit Dream and DriveD&D活動)活動交流会

今年度のD&D活活動交流会は2021年2月に実施予定でしたが、「明日につなげる運動発表大会」と同様にコロナ禍を鑑み、開催を見送りました。

D&D活動交流会の目的は、現場におけるD&D活動についてざっくばらんに日頃の思いや悩みをぶつけることです。そのため工場部門を中心とした小規模の会合としており、参加者全員が忌憚のない意見や活発な発言ができるような運営方法をとっていました。少人数単位で気軽に話しができるため、活発な意見交換や情報共有をできる点が参加者からも好評でした。2020年度は例年通りの開催が難しくなり、webでの開催も検討しましたが、face to faceならではのD&D活動交流会の良さが活かされないと考え、やむなく中止しました。

2021年度は交流会を開催し、さらに積極的なD&D活動となるように運営を実施していきたいと考えています。

  •  KAYAKU spirit Dream and Drive活動(D&D活動):CSR経営を念頭に、主体的に職場の課題解決に向かって、全員の創意工夫により取り組む改善活動。
  • 2019年度の開催風景2019年度の開催風景
  • 2019年度の開催風景2019年度の開催風景
ページ先頭へ