リスクマネジメント

企業を取り巻くさまざまなリスクの把握とコントロールは、ガバナンスの重要な要素です。

日本化薬グループは、社長の指名を受けた役付執行役員を委員長とする危機管理委員会を常設しています。平常時は、企業経営や事業活動が甚大な損害を被るかまたは社会的に企業イメージが大幅に低下する恐れがあるリスクに対する未然防止活動を行い、緊急事態発生時には、初動対応および終息後のダメージ修復活動等の危機管理体制を構築し管理しています。定例(年2回)の危機管理委員会のほか、必要に応じて臨時の危機管理委員会を開催して対応にあたります。危機管理委員会が承認した「リスクマネジメント行動計画」に従いリスクの低減に努めるとともに、発生したリスク案件に対しては各担当部署の取り組み状況を定期的にリスク情報連絡会で確認し進捗を管理しています。

リスク管理体制

日本化薬グループの「リスクマネジメント行動計画」の一環として、“事業等のリスクコントロール活動”と“TOP5リスクコントロール活動”を実施しています。

“事業等のリスクコントロール活動”は、日本化薬グループの事業や経営の根幹となる9つの(事業)本部において、事業戦略や経営に影響を与える可能性のあるリスクを対象とした活動です。それぞれの(事業)本部内でリスクを抽出し、その対応策を検討・実行いたします。年度末にはその対応策が確実に実行できているか確認を行います。

“TOP5リスクコントロール活動”は、日本化薬グループの国内外の工場、研究所、グループ会社、医薬支店・営業所等の事業場を対象とした活動です。対象となる事業場では、その事業活動において影響を与える可能性のあるリスクの中で、特に重要と思われるリスクを5つ抽出いたします。抽出されたリスクに対する対応策を検討、実行を行い、年度末にはその成果の確認を行います。

“事業等のリスクコントロール活動”は、全社の経営に影響を与える全社的リスクにつながる可能性も考慮したリスク管理活動であり、“TOP5リスクコントロール活動”は、各事業場独自の重要リスクの確実な軽減を目指したボトムアップのリスク管理活動です。これらの活動から経営判断に活用できるような継続的なリスク傾向の把握やリスク分析を行い、危機管理委員会にてリスク管理評価をしております。

情報セキュリティへの取り組み

「日本化薬グループ行動憲章・行動基準」の中で定められた「情報の取り扱いについての行動基準」を道しるべとして、日常的に企業情報を保護し、情報セキュリティへの取り組みを継続的に実施しています。また、「危機管理委員会」の下部組織として「情報セキュリティ部会」を設置し、平常時において全社的な情報セキュリティを管理・監督し、情報の漏洩および第三者による不正取得に対する防衛策を講じることにより、全社で情報セキュリティ強化を推進しています。 全社規程である企業情報管理規程に基づき、各事業場で指名された企業情報の管理責任者により事業場毎の規程類を整備し、全従業員への情報セキュリティ研修の定期的な実施や毎年実施している「情報セキュリティセルフチェック」(自己点検)による気づきを通じて、一人ひとりの情報セキュリティに関する意識向上に努めています。

2020年度年度の取り組みとして、情報セキュリティインシデントが発生した場合の連絡手順や対応手順の明確化を進め、対応の遅れや漏れが生じることがないよう、全従業員に対する研修を通じて啓蒙を図りました。なお、2020年度において顧客プライバシーの侵害および顧客データの紛失に関して具体化した不服申立に該当する事例はありませんでした。

リスクマネジメント教育研修

日本化薬グループでは、リスク意識の向上を図り、リスクを最小限に回避できるように継続的なPDCAサイクルを回す活動の一環として、すべての社員を対象にリスクマネジメント教育を実施しています。また、新入社員や新任管理職、海外赴任者には別途リスクマネジメント教育研修を実施しています。

危機管理体制の整備

企業活動に重大な影響を与えるようなリスクに備えて「危機管理マニュアル」や「BCPマニュアル」等を制定し、危機管理体制を整備しています。

「危機管理マニュアル」は、日本化薬グループの事業を取り巻くさまざまなリスクに対して的確な管理・対応が可能となるように2000年度に初版を制定しました。さまざまな環境の変化に伴うリスクに備え、2019年度に第4.1版として改定しました。

日本化薬グループのBCPへの取り組み

2011年に発生した東日本大震災の後、事業継続性の重要性から2012年度より毎年本社においてBCP訓練を実施しております。ここでは事業継続計画(BCP)の取り組みをご紹介します。

BCPマニュアルの整備

日本化薬グループは「目標期間内に事業を復旧する」という方針で、組織横断的なBCPプロジェクトを立上げ、国内すべての事業部や工場においてBCPマニュアルを制定しました。さらに、日本化薬グループとしてグローバルなリスクに対応するため、海外の事業場においてBCPマニュアルの整備をすすめています。

BCP訓練

制定したBCPマニュアル通りに組織を速やかに稼働させるためには、継続的な訓練が重要です。BCP訓練は毎年実施し、社長をはじめすべての役員が参加しています。

2020年度は福山工場と機能化学品事業本部色素材事業部で地震が発生した際の初動と復旧対応の行動シミュレーションを実施しました。また、アグロ事業部では製造委託先が台風によって被災した際の行動シミュレーションを実施しました。

今後も、さまざまな場面を想定したBCP訓練を継続していきます。

  • BCP訓練
  • BCP訓練

防火・防災訓練等

防火・防災訓練等

日本化薬グループでは非常事態に備え、各事業場、各グループ会社にて防火訓練、防災訓練、BCP訓練、緊急連絡訓練などを定期的に計画して実施しています。なお2020年度は新型コロナ感染症の流行に留意し、一部実地での集合訓練を書面などで簡略化して実施した事業場もありました。

2020年度日本化薬グループの防災訓練等の集計表

高崎工場防火・防災管理活動

阪神・淡路大震災以降、大規模地震に対する災害対応力の強化を図ることが重要な課題となったことから、消防法の一部が改正され現行の防火管理制度に準じて「防災管理制度」が新たに制定されました。当工場の規模は「防災管理」が必要であることから、これに対応するために従来から実施していた火災発生を想定した訓練(1回/年)に加え、大規模地震の発生を想定した訓練を新たに行うようになり、春に防火管理として火災発生を想定した「総合防火訓練」を行い、秋には防災管理として大規模地震発生(震度:6強)を想定した「総合防災訓練」を実施しています。
いずれの訓練も全従業員を対象に本部隊と各地区隊に分かれ、避難・誘導、救急・救護、通信(衛星電話)・連絡・防護措置について実施しています。

当工場は河川と森林に囲まれていることから野火火災も想定し、自衛消防車による消火訓練も同時に行っています。訓練当日は、参加者全員が真剣に訓練を行い、恒例となっている管轄の消防署長の視察・講評を受け大変有意義な活動となっています。
また、毎年新入社員の安全教育の一環として、実際の消火器を使用した「消火訓練」、10月の安全週間行事の一環として、AEDを使用した「普通救命講習」を実施しています。
さらに、今でも記憶にある東日本大震災の発生以降、緊急時の対策として非常食(1,000食分)や飲料水、燃料(軽油、ガソリン)を計画的に備蓄して、非常時に備えています。

  • 高崎工場
  • 高崎工場

Kayaku Safety Systems de Mexico, S.A. de C.V.(KSM)防災訓練

KSMは取扱製品、工場周囲の環境により火災のリスクが高いとされています。そのため日ごろから火災のリスクに備えて防災対策を行っています。

現在KSMでは205個の消化器を設置し、29か所に消火栓を設置しています。

2020年は新型コロナウイルスの影響により防災訓練を縮小し行いました。防災訓練では9人の従業員が参加し、消火器具の取り扱いを含む消火訓練を実施しました。

  • KSMの防災訓練
  • KSMの防災訓練

Kayaku Safety Systems Malaysia Sdn. Bhd.(KMY)避難訓練

2020年3月9日に、KMYは年次避難訓練を実施しました。このトレーニングは、地域の火災安全要件に従って計画されたものです。このトレーニングの目的は、日常業務で緊急事態が発生した場合に備え、全てのKMYスタッフに緊急対応手順を理解してもらうことです。また、管理者が手順に問題があるかどうかも同時に確認しました。

避難訓練は、安全衛生環境(SHE)部門と緊急対応チーム(ERT)によって計画されます。このトレーニングは、ERTメンバーが警備員棟で火災警報器を模擬的にならすことで開始されました。警報を聞くと、KMYのスタッフ全員がすぐに職場を離れ、警備員棟の近くにある緊急避難場所に向かいました。

緊急避難場所では、KMYの全スタッフだけでなく、食堂業者やその他の外部業者も集合し、それぞれの長が集合した人数を確認後、当直のERTメンバーに報告しました。 KMYのスタッフ全員が非常に良く協力してくれたので、トレーニングはスムースに問題なく終了することができました。

  • KSMの避難訓練
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