はじめにハスモン天敵(NK-103水和剤)は、農林水産省の試験研究機関が昭和41年から有効で安全な農薬の開発を目指して研究を開始し、昭和46年から50年まで農林水産技術会議事務局別枠研究「害虫の総合的防除法に関する研究」で進めた技術研究の成果を受け、(独)農業・生物系特定産業技術研究機構の新事業創出研究開発事業に取り上げられ、東京農工大学の技術支援のもとで日本化薬株式会社が開発したハスモンヨトウ核多角体病ウイルス(SpltNPV)を有効成分とする新しいコンセプトの害虫防除剤です。平成13年度より社団法人日本植物防除協会を通じ、各地の試験研究機関のご協力を得て本剤の委託試験を開始し、いちご、だいず(えだまめ)、レタスのハスモンヨトウに対して1,000倍液での実用性が確認され、微生物農薬の安全性評価のガイドラインに基づき安全性を確認し、平成19年3月7日には農薬登録を取得しました。現在は、キャベツ、シソ、アスパラガス、食用ぎく、つるむらさきへの使用や、ダイズでの無人ヘリ散布にも使用できます。 本剤は、従来の化学合成農薬とまったく異なるメカニズム(感染致死によって)でハスモンヨトウ幼虫を防除し、散布後に発生する世代に対する密度抑制も期待できます。 さらに、天敵等の有用昆虫や植物、土壌中の有用微生物に対する影響も認められず、環境に対する負荷が小さいのも特徴です。 ハスモン天敵の特徴新しいタイプの害虫防除剤● ハスモンヨトウ核多角体病ウイルスを有効成分とする害虫防除剤です。 ● 従来の殺虫剤とは全く異なるメカニズム(感染致死によって)でハスモンヨトウ幼虫を防除します。 環境に対する負荷が小さい● 天敵等の有用昆虫や植物に対する影響は認められていません。 ● 土壌中の有用微生物への影響は認められていません。 薬害の心配が少ない● いちご、レタス、えだまめ、だいず。 他の防除剤との混用について● 代表的な農薬との混用試験で、薬害や物理性への悪影響は認められていません。 (強アルカリ性農薬とは混用、近接散布ができません。) 特別栽培農作物● 特別栽培農作物に係わる表示ガイドラインにおいて、化学合成農薬の使用回数に含まれません。 |