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特集 100年の挑戦 火薬から化薬へ、そして、ファインケミカルからSmart Chemicals Company®へ

最良の製品を不断の進歩と良心の結合により社会に提供し続けること。この企業理念を貫徹することで、日本化薬グループは世界大戦から戦後復興、さらに高度経済成長からバブル崩壊へと続く激動の時代を乗り越えてきました。その特徴は、再三にわたる事業環境の劇的な変化に対して、不変の企業理念のもと、常に事業活動を柔軟に変化させてきたこと。日本の産業界や生活者のニーズに寄り沿い、時代の変化に合わせて日本化薬グループの主力製品も変化してきました。その根底にあるのは、創立以来の高度なファインケミカル技術。スマート ケミカルズ カンパニーとして「他社が真似できない」領域に経営資源を集中することで、日本化薬グループは常に社会に貢献する存在であり続けます。

日本化薬グループの歩み -時代環境の変化に「KAYAKU spirit」で応えた、価値創造の100年-

合成染料の国産化のはじまり

明治時代から大正初期にかけては、日本の合成染料は輸入品全盛でした。第一次世界大戦により輸入が途絶え、全国的な染料飢饉が起こり、合成染料開発が国家的急務となり、政府は国産化を推奨しました。国産化に成功した硫化ブラックの製造がはじまったことで、合成染料国産化の歴史が幕を開けました。

合成染料の国産化のはじまり

インクジェットプリンタ用色素

1990年代初頭から、フルカラーインクジェットプリンタの普及が進む中、色素の耐光性がメーカーの課題となっていました。日本化薬は、色素技術のパイオニアとしてこのプリンタ用色素の開発に着手、1999年に本格生産を開始しました。後発ながら直ちにプリンタメーカーに採用となり、現在では世界中のメーカーに幅広く採用されています。

インクジェットプリンタ用色素

タッチパネル用接着剤

近年スマートフォンやタブレット型端末は目覚ましく普及しています。それらの"顔"であるタッチパネルは、液晶モジュールとタッチセンサーパネルを貼り付けてできています。当社の接着剤「KSP®シリーズ」は紫外線で硬化させるタイプの接着剤で生産過程で貼り直しが可能なため、歩留まり向上・省資源につながります。

タッチパネル用接着剤

アスピリンの需要に応える

アスピリンは政府が国産化を推奨した重要医薬品の中で最も需要が高く、局方薬の中心でした。当時は輸入医薬品が国内市場を独占しており、日本の医薬メーカーによる民間製造が求められる中、1932年に消炎鎮痛剤「山川アスピリン」を上市しました。「山川アスピリン」は、やがて国内市場の多数を賄うようになります。

アスピリンの需要に応える

抗がん薬のはじまり

当社の医薬部門が開発に成功、1969年2月に上市しました。同年4月27日付の朝日新聞は、「期待されるガンの新薬」という見出しで、日本化薬が開発したブレオマイシンを報じました。ここに日本化薬の抗がん薬の歴史が始まりました。

抗がん薬のはじまり

ニトログリセリン注射液を開発

1984年、日本化薬は世界で初めての水溶性ニトログリセリン注射液「ミリスロール®注」を上市しました。すでに狭心症の治療薬として使用されていた舌下錠に加え、即効性、調節性に優れた注射剤の開発が望まれていました。爆発物のため薬剤としての取り扱いが難しいニトログリセリンを、有機溶剤をまったく用いないで安定な水溶液にするという当社独自の技術によって開発された製品です。

ミリスアンプル

日本初の抗体バイオ後続品の開発

日本化薬は、がん治療や自己免疫疾患治療の主要な役割を果たしている医薬品のバイオ後続品の開発に着手しました。2013年に日本化薬初のバイオ後続品「フィルグラスチムBS」、2014年に日本初の抗体バイオ後続品「インフリキシマブBS」を上市しました。

日本初の抗体バイオ後続品の開発

産業用火薬製造のはじまり

1914年、第一次世界大戦が勃発すると、不況に苦しむ日本経済は一転好況に転じました。鉱業の増産が活発化する中、軍の払い下げと輸入品に依存するダイナマイトは、極端な品不足に陥りました。民間製造への要請が急激に高まり、こうした産業界のニーズに応えて、日本で最初の産業メーカー「日本火薬製造(株)」は1916年に誕生しました。

産業用火薬製造のはじまり

究極の含水爆薬を上市

エマルジョン系含水爆薬「カヤマイト」上市から16年経ち、ダイナマイトと同等の威力を持ちつつ製造や消費中の安全性を高めた含水爆薬を自社開発し、1996年Ultimate(究極の)Explosives(爆薬)の意味で商品名「アルテックス®」を上市しました。ダイナマイトから「アルテックス®」への転換が加速し、創業翌年より94年間主力製品であったダイナマイト製造販売を2011年に終了しました。

生命の安全と自動車社会の発展に貢献

長年培ってきた火薬技術を応用し、1992年にエアバッグ用インフレータの生産を開始しました。1998年にはシートベルトプリテンショナー用のマイクロガスジェネレータの生産も開始し、現在では世界有数の自動車安全装置メーカーへと成長しています。火薬の技術が、生命を守る自動車安全部品の開発にいかんなく発揮されています。

生命の安全と自動車社会の発展に貢献

ピクリン酸から農薬を製造

硫化ブラックの染料原料を用いて、殺虫・殺菌効果の高い土壌くん蒸剤となる農薬「クロールピクリン」の製造を1931年に開始。難防除であった土壌病害虫の特効薬として大きく貢献するとともに、戦後の農薬事業発展の礎となりました。

ピクリン酸から農薬を製造

食糧増産に貢献する新農薬

戦後、日本政府が食糧増産政策を推進する中で、植物防疫に役立つ合成農薬への期待が高まりました。スイス・ガイギー社から技術導入を受けた日本化薬は、まず1957年に防疫用ダイアジノン®用原体の製造を開始、改良を重ね、1964年に殺虫剤ダイアジノン®粒剤を上市しました。水稲害虫や土壌害虫に高い効果を示し、日本の農業発展に大きく貢献しました。

食糧増産に貢献する新農薬

ダイアジノン®SLゾル

ダイアジノン®SLゾルは日本化薬のマイクロカプセル化技術により開発され、有効成分をマイクロカプセルに封じ込め、持続効果と安全性を高めた製剤です。かんしょのコガネムシ類幼虫防除に広く使用されています。従来、栽培期間中複数回の農薬散布が必要であしたが、本剤により植付前の1回処理で栽培期間中の防除が可能となりました。

ダイアジノンSLゾル2L

デミング賞受賞

1961年、日本化薬社長・原安三郎は「良い品質を安く提供することは企業の社会的使命であると同時に、当社の一貫した基本方針」という認識のもと、デミング賞立候補を決意し、2年間にわたるQC作戦(品質管理の徹底的な推進)を4,150名全従業員参加で展開しました。1963年、活動が実りデミング賞実施賞を受賞、品質活動は以後の日本化薬の伝統となりました。

ピデミング賞受賞
環境対応型エポキシ樹脂「NC-3000シリーズ」

低環境負荷・省エネルギーに貢献する機能化学製品を提供し続けてまいります

機能化学品事業は、低環境負荷・省エネルギーに貢献する機能化学製品を開発・提供しています。たとえば、環境対応型エポキシ樹脂「NC-3000シリーズ」。リン系やハロゲン系などの難燃剤を添加することなく難燃性の高い硬化物を得ることができます。半導体封止材用にとどまらず、プリント配線基板・その他各種分野で、その高品質・低環境負荷が認められ、市場でデファクトスタンダードの地位を築いています。

また、長年培った色素合成技術を活用した鮮明・高堅牢かつ廃水の出ない産業用インクジェット用色素やアクリル酸/メタクリル酸を製造するための高収率触媒開発で省エネルギー・省資源に貢献し、お客様から高い評価をいただいています。

MINK Web日本化薬 医薬関係者向け情報サイト「MINK Web」

得意技術によるイノベーションの推進、高品質な医薬品の安定供給により、治療の向上と医療費の効率化を通じて社会に貢献します

日本化薬は、現在、抗がん薬内包高分子ミセルの国際共同試験を実施し開発を進めています。また、乳がんに対する抗体バイオ後続品の国際共同試験にも参加し、すでに上市しました「フィルグラスチムBS」、「インフリキシマブBS」に続くバイオ後続品の開発にも積極的に取り組んでいます。

ジェネリック抗がん薬の開発も含め、得意技術によるイノベーションの推進、高品質な医薬品の安定供給により、治療の向上と医療費の効率化を通じて社会に貢献していきます。

Kayaku Safety Systems Malaysia Sdn.Bhd.

火薬安全技術をコアコンピタンスとして、自動車安全部品を中心に、世界中のより多くの人々に安全を提供します

自動車生産において東南アジアは中国に次ぐ高い成長が予想されており、日系自動車メーカーのシェアが約60%と高い地域でもあります。新車の安全性評価基準であるASEAN NCAP(新車アセスメントプログラム)が2011年に設立され、2013年より安全性テストが実施され、これにより自動車安全部品の搭載率が飛躍的に高まってきています。こうした状況から、セイフティシステムズ事業本部は東南アジアへの進出を検討し、2012年12月にKayaku Safety Systems Malaysia Sdn.Bhd. を設立しました。ここで生産したエアバッグ用インフレータ、シートベルト用マイクロガスジェネレータはASEAN域内及びインド方面に輸出され、地域の自動車安全に貢献していきます。

気門封鎖剤「フーモン®」

有効性、安全性、環境適合性に優れた農薬を、使いやすく且つ性能を活かす製剤技術とともに提供します

アグロ事業部では、化学農薬のみに頼らない総合的病害虫管理(IPM)に適した、気門封鎖剤「フーモン®」を2016年2月15日に上市しました。本剤には、①成分は食品添加物で使用されているポリグリセリン脂肪酸エステル②散布回数に制限はなく野菜類の収穫前日でも使用が可能③ハダニ類、アブラムシ類、コナジラミ類の同時防除に使用が可能④薬剤抵抗性が発現した対象害虫にも有効、などの特徴があり、さまざまな病害虫防除に幅広く貢献し、農産物の安定的な生産に寄与するものと考えています。今後も、農業分野全体で要望されている技術や資材を開発提供しながら、農業に貢献していきます。

【品質向上推進活動】

日本化薬の品質改善の取り組みは、1948年に工場技術者がQC※1活動として統計的手法の検討を自主的に開始したことからはじまりました。
1963年デミング賞受賞後、1966年にQC活動の成果発表の場として「第一回社内QCサークル大会」を開催しました。それ以後活動範囲を広げ全員参加型の「小集団活動発表大会」、「明日につなげる運動発表大会」と大会名を変え、活動内容も品質向上だけでなく、省エネ、安全衛生の改善、環境保全など範囲を広げてきました。発表と交流の場である「明日につなげる運動発表大会」には、海外のグループ会社も参加するようになりました。また、2014年からは、改善だけでなく、人材育成やCSR的な内容等も含めた日本化薬独自のリニューアルした小集団活動としてスタートしました。

  • ※1【QC】Quality Control(品質管理)
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